関連成果に基づき作成された連星が共通外層を放出する様子(作成は喩京川)
宇宙の約半数の恒星は連星システムの形で存在している。現代の天文学の理論では、ブラックホール連星、連星中性子星、連星白色矮星などの重要天体の形成はいずれも、連星の共通外層の進化による結果だ。だが連星の共通外層の進化プロセスが打ち出されてから半世紀近くにわたり、共通外層が一度も観測されていなかった。新華社が伝えた。
中国科学院雲南天文台の韓占文院士の研究チームとオーストラリア国立大学の研究チームが協力し、このほど初めて連星によって宇宙に放出され膨張した共通外層を観測した。この共通外層は現在、約200キロメートル毎秒のペースで連星を離れている。これは科学者が初めて観測によって発見した、連星の共通外層の進化という重要プロセスの直接的な証拠だ。これに関連する成果は7日、英国の「王立天文学会月報」にオンライン掲載された。
韓氏は、「この発見の重要な意義は、一つの理論的仮説を現実にしたことにある。科学者は連星の共通外層の進化の証拠を初めて観測した上、観測によってこの重要プロセスを正確に描くことも可能だ」と述べた。(編集YF)
「人民網日本語版」2022年7月11日