上空から見た冀東油田南堡2号人工島。撮影・馬超
中国石油天然气股份有限公司冀東油田分公司(以下「冀東油田」)南堡2号人工島の南堡1-29ガス貯蔵施設でこのほど、ガスの採掘が始まった。これにより、中国初の海上ガス貯蔵施設で本格的にガスの採掘が始まったことになる。人民網が伝えた。
環渤海経済圏に位置する「冀東油田」は、中国の天然ガスの重要な消費の中心地で、南にはLNG(液化天然ガス)基地が2ヶ所あり、北には中国とロシアを繋ぐパイプライン、永清—唐山—秦皇島を繋ぐパイプラインがある。また、東には秦皇島と唐山市豊南区を繋ぐパイプラインが建設される計画であるほか、西でもパイプラインの建設が進んでおり、パイプラインが密集しており、利便性がある地域的優位性を備える上、地下埋蔵層の条件が優れ、自然の地質的優位性を誇る。
冀東油田は2021年から、ガス貯蔵施設建設を進めていた。中国初の海上ガス貯蔵施設、初の埋蔵石油ガス貯蔵施設として、南堡1-29、堡古2ガス貯蔵施設では、前期先導試験期、ガスインジェクションは2億4200立方メートル、1日当たりのガスインジェクション能力は180万立方メートルに達している。ワーキングガス量は1億5000万立方メートルで、1日当たりの需給調整能力は50万立方メートルとなっている。今回、ガスの採掘が始まった南堡1-29ガス貯蔵施設は唐山市曹妃甸区の海域に位置し、設計有効貯蔵容量は18億1400万立方メートルとなっている。
ガス貯蔵施設の建設により、北京・天津・河北の天然ガスの需給調整、供給確保能力を効果的に高めることができ、国家のエネルギーの安全を保障し、同地域の経済発展を推進するうえで重要な役割を果たすと期待されている。冀東油田では、2025年に、ガス貯蔵施設4基が完成して稼働する計画で、ワーキングガス量は年間10億立方メートルとなる見込みだ。また、2035年に、華北地域のガス貯蔵の中心地にする計画だ。(編集KN)
「人民網日本語版」2022年12月12日