議論を呼ぶ「超額貯金」 中国の人々はなぜまた貯金に励むようになったのか?

人民網日本語版 2023年02月01日16:31

最近、「超額貯金」が盛んに議論されている。「超額貯金」とは、簡単に言えば、2022年に個人が新たに銀行に預けた預金額が例年に比べて明らかに多かった現象を指す。中国人民銀行(中央銀行)が発表したデータによると、22年の人民元建て預金は26兆2600億元(1元は約19.2円)増加し、前年より6兆5900億元多かった。そのうち個人の預金は17兆8400億元増加し、21年より7兆9400億元多かった。

預金が増加した一方で、個人向け貸出が減少した。22年の個人向け貸出は3兆8300億元増加し、同4兆900億元減少した。このうち短期貸出は1兆800億元増加し、同7600億元少なく、中長期貸出は2兆7500億元増加し、同3兆3300億元少なかった。個人向け中長期貸出の増加額は15年以降で最も少なかった。

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招聯金融の董希淼首席研究員は、「ここにはさまざまな要因の影響が映し出されており、個人の雇用や収入が不安定で、予防的に貯金しようという動機が高まり、日常的な消費ニーズが低下し、住宅関連の消費や投資の意欲が低迷した」との見方を示す。

また董氏は、「個人の預金が増加を続けていることは中国経済の発展の強靱性を高め、個人に関連した分野のリスク対抗力を強めるが、ここには個人の将来に対する期待の弱まり、消費ニーズの低迷、投資意欲の低下といった問題も反映されている。今後は、ターゲットを絞った措置を取り、個人の期待と信頼感を安定させ、個人の消費と投資をさらに活性化することが必要だ」と述べた。(編集KS)

「人民網日本語版」2023年2月1日

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