北京市昌平区の竜沢苑西エリアに建つ住宅棟の前で、デリバリー配達員の張恵鵬さんは、「この入口と壁の新しいプレートは、僕の意見が採用されて設置された」と話してくれた。プレート設置は、張さんが昨年8月に市民向け相談窓口のコールセンター「12345」にかけた電話がきっかけだった。その電話で、「団地が大きく、棟の番号がよく分からない。配達をするのに一苦労する」と伝えた張さんは、それほど期待していなかったものの、最近になって配達に来た時に、新しいプレートが設置されているのに気付いたという。そのデザインも張さんの提案通りで、「デリバリー配達員の僕の提案がこれほど重視されるとは、思ってもみなかった」と話す。北京晩報が報じた。
12345に電話をかけることにした理由について、張さんは、「数十万平方メートルの大きな団地では、目的の棟を探すのに5分かかることもある。5分というと短く感じるかもしれないが、次の注文客の配達が遅れてしまい、待ちきれずにキャンセルする人もいれば、料理が冷めてしまっている場合もあるなど、連鎖的な影響が出る。12345に電話したのは、自分のためだけではない。ざっと見積もって、回竜観エリアだけでも、デリバリー配達員が500-600人はいる。僕が直面する問題はそれら配達員の悩みでもある」と話す。
住民会議でプレート設置の投票実施
12345に電話をかけてから数日後、張さんの元に竜沢苑団地党委員会の伊然書記から電話がかかってきた。そして、その後も、これは際立った問題ですぐに解決しなければならないと感じていた伊書記は張さんと何度も電話で連絡を取ったほか、実際に会って意見を聞いたという。
そして新型コロナウイルスの影響からオンラインで開催された住民会議で、張さんの提案が議題となった。そして、皆が張さんの提案に賛成し、1千人以上が参加したその会議で、反対した人は一人もいなかったという。そして、新しいプレートを設置するほか、各標識を最適化、増設することで一致した。その後、団地は業者に見積を依頼し、報告を出すなど、順序に基づいて計画を進め、街道(エリア)からも資金のサポートを受け、今年2月末に各棟の入口154ヶ所にプレートが設置された。
なによりも張さんを驚き、喜ばせたのは、新しいプレートのデザインが彼が提案した青と白の組み合わせになっていたことだったという。(編集KN)
「人民網日本語版」2023年3月9日