全国政治協商会議委員で、中国科学院紫金山天文台台長の趙長印氏は4日記者に対し、「近い将来、我々はスペースデブリの高精度軌道測定を実現し、中国の宇宙資産安全の早期警戒能力を大幅に高めることができる」という期待が持てる朗報を伝えてくれた。科技日報が伝えた。
紫金山天文台はこのほど、中国科学院雲南天文台、中国科学院光電技術研究所、中国科学院上海光学精密機械研究所と共同で「分散型スペースデブリレーザー測距重要技術・応用の研究」を開始し、中国の宇宙資産を極力守ろうとしている。趙氏は、「分散型スペースデブリレーザー測距は、簡単に言えば地上から1本のレーザー光を宇宙に照射し、スペースデブリの反射を複数の地上ステーションで同時に捕捉し、レーザーの照射と反射の時間を計算することでスペースデブリの距離を導き出す。これによりその軌道を計算し、衝突のリスクがないかを判断する。レーザー測距は現在、精度が最も高い観測方法だ」と説明した。
趙氏は、「各チームが各自の長所を発揮し、各自の技術的難題に取り組んでいる。我々は5年内にスペースデブリ軌道の高精度測定を実現し、スペースデブリの中国の宇宙資産への脅威の程度をより正確に判断できるようになる見込みだ。ハイリスクのスペースデブリに対しては迅速かつ正確に早期警戒を行う」と述べた。(編集YF)
「人民網日本語版」2023年3月9日