中国、パミール高原に光学望遠鏡を設立へ

人民網日本語版 2023年02月24日11:04

新疆維吾爾(ウイグル)自治区人民政府新聞弁公室がこのほど行われた記者会見で、中国科学院新疆天文台の責任者は、「中国の天文発展戦略の需要を満たすため、科学研究者は新疆帕米爾(パミール)高原地域で世界一流の光学観測所に比肩できる設立先を選定した。中国で口径が3番目に大きい汎用型光学望遠鏡プロジェクトが同地に設立される」と説明した。新華網が伝えた。

中国科学院新疆天文台の王娜台長によると、パミール高原天文台設立先資源探査活動は2016年に始まった。科学研究チームは長期間の設立先モニタリングを通じ、新疆阿克陶県布倫口郷内の慕士塔格を選定し、慕士塔格観測所の建設に着手した。

慕士塔格観測所の空撮写真(画像提供は中国科学院新疆天文台)

王氏は「慕士塔格観測所の標高は4520メートルで、最良のシーイングは0.4秒角に達する。冬の大気中の水蒸気の含有量は常に2ミリメートル以下。高くそびえ立つ公格爾雪山が都市からの光の干渉を遮断している。こうした優れた光学天文観測条件は中国では珍しく、世界一流の光学観測所に比肩できる」と述べた。

北京師範大学、中国科学院国家天文台南京天文光学技術研究所、中国科学院新疆天文台、新疆大学の4者が提携した1.9メートル光学望遠鏡プロジェクトが2020年末、慕士塔格観測所で正式に始まった。同プロジェクトは24年6月の完成と使用開始を予定。これは中国で口径が3番目に大きい汎用型光学望遠鏡プロジェクトでもある。

王氏は、「新疆天文台は将来的に観測所の観測条件と地理的優位性を発揮し、より多くの大型天文科学技術プロジェクトを誘致し、天文先端科学分野でより多くの独創的な貢献を行う。慕士塔格観測所を世界レベルの天文観測研究拠点に建設し、新疆南部の重要な科学教育拠点に発展させる」と述べた。

パミール高原の星空。(撮影・天文撮影愛好家の楊靂鵬氏)

資料によると、新疆はユーラシア大陸の奥地にあり、国際時間領域天文観測ネットワークの経度空白エリアに位置し、天文科学装置を建設する有利な条件を備えている。パミール高原は一年を通じ寒く乾燥するという気候条件が光学天文観測に適している。(編集YF)

「人民網日本語版」2023年2月24日

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