一頭の白いシフゾウがこのほど、天津市七里海湿地自然保護区で初めて確認された。
このシフゾウは、体毛が白く、他のシフゾウと一緒にいるとその違いがより際立っていた。白いシフゾウは、自然保護区内で水遊びに興じたり、仲間とエサを求めて歩き回るなど、楽しそうに動き回っていた。複数の動物保護専門家が鑑定した結果、このシフゾウは、性別は雄で、シフゾウの中でも極めて珍しいアルビノ個体(メラニン色素を形成する遺伝情報の欠損により色素が欠乏する個体)であることが判明した。保護区職員は、「七里海でシフゾウを受け入れた時には、白い個体は確認されていなかった。遺伝子の突然変異によって、この個体の体毛が白くなったと推測される。アルビノ個体は、自然界では大変珍しく、1頭1頭が極めて高い研究価値を備えている」としている。
天津市寧河区は2011年、個体数の回復を加速させる目的で、北京麋鹿苑から10頭のシフゾウを七里海湿地に移した。同時にシフゾウ飼育基地を建設し、専門の飼育員が世話にあたった。天津市は、数年前から、七里海湿地の保護・修復事業を積極的に推し進め、それによって生態環境の質は大幅に改善されている。
個体数が増え続けるなかで、シフゾウもまた段階的に野生に放たれ、その数も10頭から現在は25頭ほどまでに増えている。(編集KM)
「人民網日本語版」2023年4月7日