清代末の日本製染付磁器が出土 広州
発掘された清代末の日本製染付磁器 |
広州市文化財考古研究所は20日、市内で今月中旬に発掘調査を行った際、清代末から中華民国初期にかけての青花磁器(染付磁器)が大量に発見されたと発表した。日本から輸入された磁器も多く、出土した磁器の多くは古城・広州の過去の調査ではほとんどみられなかったもので、重大な発見となった。中国青年網が伝えた。
発掘調査は同市越秀区長堤大馬路258号、珠江のほとりで行われた。商業開発予定地のため、区国土資源・家屋管理局が考古研究所に発掘調査を依頼していた。同所がすみやかに調査チームを派遣し、今回の成果が得られた。
考古研究所の易西兵・主任によると、過去の地図・文献では、開発予定地は明代・清代の広州城外の南側の街で、珠江北岸。今回発見された大量の青花磁器の堆積状況から、磁器貿易に関連があり、現地付近に当時、ふ頭があった可能性がある。
現場を訪れた記者は、出土した青花磁器がいずれも日常的に使われた碗、湯飲み、皿などの生活用品であることを確認した。ある碗の底には「同治(1862-1874年)年製」の文字が刻まれていた。少なくとも1万点に上ると推定され、ほとんどの磁器はやや欠けているが、重なって出土した品もあった。
易主任の分析では現場の発掘状況から判断して、出土品の大部分は未使用品。輸送途中に破損し、ふ頭到着後に捨てられた可能性が高い。「産地に関して、現段階の判断では多くが広東東部の窯で作られたもの。景徳鎮のほか、日本の磁器も少なくない」と易主任。
記者が発見された日本の磁器を見ると、非常に精巧な造りで、「福」「寿」などの文字が入った染付磁器もあった。発掘スタッフによると、日本製磁器は工業化水準がきわめて高く、多くが機械生産されたものと推測される。
易主任は、「さらに大量の磁器が出土すると思われる。科学的調査を続け、早期に発掘された品は文化的遺産として保存する。すでに出土した磁器は考古研究所が修復を行い、倉庫に収蔵されるほか、博物館での展示もあり得る」と明らかにした。(編集HT)
「人民網日本語版」2013年3月22日