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75歳の大御所作家・瓊瑶、新ドラマは20代の純愛物語 (2)

 ■瓊瑶ドラマは韓流の要素が満載

 「還珠姫」と同様、中台合作ドラマである「花非花」は、プロデューサーを務める瓊瑶の息子の嫁、ホー・シウチョンが台湾出身で、共同監督を務める丁仰国(ディン・ヤングオ)と李平(リー・ピン)がそれぞれ台湾と大陸部出身、製作会社は上海といったように台湾と大陸部のスタッフが文字通り共同で製作している。キャスト陣容も、李晟(リー・シャン)や林心如(ルビー・リン)、劉徳凱(リウ・ダーカイ)、楊紫(ヤン・ツー)など台湾と大陸部それぞれの俳優からなる。これに対し、台湾の「中央社」は、「台湾は1989年、映画・テレビ産業界に大陸部でロケ撮影をすることを許した。これを受け、瓊瑶が台湾のドラマ製作チームを集めて、大陸部でドラマ撮影を行ったことで、台湾、大陸部の合作ドラマの時代が開かれた」と報道している。それから20数年後の現在、台湾ドラマの実力と人材は今なお健在ではあるが、製作コストやドラマ市場の規模では大陸部に大きく水をあけられている。このことが、台湾芸能人がこぞって大陸部に北上して芸能活動するトレンドを引き起こしている。現在、台湾芸能人は大陸部の各テレビ局に進出し、いつでも呉奇隆(ニッキー・ウー)や安以軒(アン・アン)、林心如(ルビー・リン)などの見慣れた顔を見ることができる上に、台湾、香港、大陸部の芸能人が同時に共演する作品も少なくない。これまでソフトパワーを自慢としてきた台湾にとっては、深く考えさせられる現象だ。

 特筆すべきなのは、瓊瑶は「韓流」ブームをうまく取り込むため、「花非花」で初めて韓流スターのチュ・ジンモを起用しただけでなく、出演者の衣装にも韓国ブランドを採用している点だ。例えば、ヒロインを演じる李晟が背負うリュック・サックは3000元(約4万7370円)の韓国ブランドものだ。これに対し、瓊瑶は、「このドラマは90年代生まれの若い子だけに向けたものではない。これは私が生涯で体験してきた感動や思想を結集したもので、さまざまな年代層に向けて書いたものだ」と語っている。

 ■瓊瑶ドラマを代表する主演女優たち、時代とともに変化する必要性も

 瓊瑶が書くシナリオは中国の古典文化を基本としている。劇中に登場する人物は精神面でも道徳面でも非常に伝統的な美徳を備えており、これが感覚が似ているアジア地域において深く人気を博してきた理由となっている。しかし、カルチャーギャップが極めて大きい欧米では市場をこじ開けるのは難しく、この点は日本のラブストーリードラマにかなり似通っている。

 瓊瑶ドラマの中で最も代表的な存在は歴代の主演女優たちだ。「ボンドガール」や「謀女郎」(張芸謀《チャン・イーモウ》映画の主演女優たち)とは違い、瓊瑶ドラマを演じる女優たちは決して脇役ではない。ストーリーにぴったりと寄り添いながら、役柄を演じていき、時代背景や男性的なキャラクターを背負うことも余儀なくされる。

 時代が変われば、視聴者も変わる。世界の多くの地域で人気を博した宮廷劇「宮廷の諍い女」を見ると分かるように、現在の視聴者が評価するのは自立した意志の強い女性のキャラクターであり、好むのは分かりやすく明快なストーリー展開だ。これからの瓊瑶ドラマは、「幾度夕陽紅(劉雪華主演)」のような苦労話を減らすと同時に、「還珠姫」のヒロイン小燕子のような個性的なキャラクターを打ち出していかないと、今以上の多くの喝采は得られないだろう。(編集MZ)

 「人民網日本語版」2013年8月12日

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