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小野寺氏「人材育成、大学教育に比重を置く」 (2)

 あと個人の方には、政府から要請を受けて、継続的にお手伝いした方もあります。ただ、一般的に言えば、お手伝いする人とされる人との人間関係というのは非常に微妙なので、その辺は私がお手伝いしたんだというようなことはあんまり出さないよう心がけました。というのは、こちらのほうもお手伝いしたという気持ちになってしまうと見返りを求めるようになるし、相手方も何かに依存するという形は結構ではないので、自立するお手伝いをすると。双方が一人の人間として、独立するという形のお手伝いを心がけたように思っております。

 -----お手伝いをしてあげたというふうに押しつけがましくならないようにするための具体的な方法は?

 それはやはりその当時の金額とすれば、500元というは決して小さなお金ではなかったんですが、かといって、それで一家が暮らせるわけではないので、ですから一部お手伝いして、あとは、あなたが一生懸命勉強して自立の道を選んでくださいと。そのささやかなお手伝いにすぎないと。

 -----金額が大きすぎても依存してしまうと。

 多いほうが良いのかもしれないですが、私自身の財布の事情もありまして、大く出せないということと、小さなことを長く続けたいと思いがあったので、そういう形にしております。

 -----学資援助の期間はどのくらい継続していたのか。

 NPO設立する前ですね。というのは、NPO設立した後というのは、会員の皆さんから会費をいただいてますから、そうした場合に、会費の使途がクリアーでなければなりません。それに対して、個人の場合は貧しい地域というのは政府も月給が出てなかったりするような状況の中で、本当に貧しいところに支給していましたので、そうすれば、政府のガソリン代とか連絡費とかというのも支出せざるを得ないわけです。そういうことについて、会員の理解というのはなかな得られないので、個人でやってる場合は、そういう金銭的なお手伝いが可能だったのですが、NPOになってしまうと、資質の公正さというのを担保する上で、学費援助のようなものはなかなか難しいと。もうひとつは、さっきもお話したんですが、個人の活動がベースに行われていますから、要するに、砂に水をまくような活動ですね。砂漠の中で水をまくような活動ですから、そうした場合に自己満足に終わらないためには、どうするかということを考えた場合に、やはりその自国の社会的弱者そういう人たちに対して、やさしい人間、リーダシップを発揮できるような人間を一人育てれば、私がかりに500人の学費援助をするよりも、1万人10万人にとって幸せになるだろうと。そうすれば、NPO設立後の比重というのは、やはりその学費援助じゃなくて、人材育成、大学教育ということに比重を置くようになりました。

 「人民網日本語版」2012年12月11日

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【小野寺氏のインタビュー】

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