厳しさ続く中国の対外貿易 中日貿易額が大幅減少
さまざまなマクロ経済データが、中国経済はすでに安定した回復傾向をみせていることを示すが、税関総署が10日に発表したデータをみると、対外貿易の情勢は依然として厳しいものだった。11月には輸出も輸入も前年同月比増加率が低下し、1-11月の輸出入額の前年同期比増加率は5.8%にとどまり、年度初めに制定した10%前後という増加率の目標達成は難しい状況だ。「新京報」が伝えた。
▽中日間貿易が大幅減少
11月の輸出額は1793億8千万ドルで前年同月比2.9%増加したが、10月の同11.6%増加に比べると増加率は1けた台に落ち込んでいる。輸入額は1597億5千万ドルで前年同月の水準をほぼ維持したが、前月の2.4%の増加率には及ばなかった。輸出から輸入を差し引いた貿易収支は196億3千万ドルの黒字で、黒字幅が縮小した。
市場アナリストの間では、11月の対外貿易データが予測を大幅に下回ったことは、国内・国外の経済が根本的には好転していないことを示しており、対外需要は引き続き楽観できない状況にあるとの見方が一般的だ。中信建設証券有限責任公司の胡艶ジ・マクロアナリストによると、輸出の状況をみれば、11月の中国の対米輸出は前月に比べて減少しており、米国市場が在庫循環の在庫減局面にあることがわかる。欧州の状況をみると、債務危機が一段落したものの、地域経済は成長の動力がなお不足しており、短期間で需要を回復させることは難しいとみられる。また11月には人民元の対米ドルレートが連続ストップ高となり、輸出増加率が落ち込む大きな原因となった。
国内需要をみると、国内経済の回復の動きはまだ不安定で、これに国際市場で大口商品の取引価格がなお低い水準から抜け出せていないことが加わり、輸入増加率が鈍化した。胡マクロアナリストは、12月の対外貿易情勢は11月の傾向を維持すると予測する。