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日本留学時の観光地での記念写真。 |
----中日間で違う所、似ている所はどこでしょうか。
中日間にはたくさんの違いがあります。最も大きい違いは、漠然とした言い方になりますが、人の考え方、価値観、世界観にあると思います。具体的に言えば、人が何に気をつけ、何を大事にし、人生の成果を何に見出すかというところに違いが出てくると思います。
似ている所もたくさんあります。日本の文化は中国古代の文化や礼儀を継承して来たものですから、相似点は自然と多くなります。この方面では、非常に素晴らしい継承がなされていると思います。
日本に行ったばかりの時、オリンパスのフィルムカメラを買ったんですね。私が留学した頃は、デジタルカメラはまだ流行していませんでした。このカメラは確かに日本製なのですが、日本製の製品がまったく故障しないということはありませんので、これも壊れてしまったのです。壊れたのはファインダーで、撮影ができないというわけではないのですが、のぞいた時の感覚がどうもしっくりこない。どこかの接着がはずれたのか、レンズの一部が破損したのかしたのでしょう。そこで私は、修理工場に送って直してもらうことにしたのです。記憶に残っているのは、対応してくれた日本人が領収書やレシートなどを特に要求しようとしなかったことです。カメラの後部の生産日をちらっと見ただけでした。実は、カメラを買ってからもう一年過ぎていて、一、二ヶ月、もしくは三カ月ほど過ぎていたんですね。私が保証期間について聞きますと、オリンパスのアフターサービスの係員は、「半年を過ぎた製品に対しても同じように修理しています」と答えました。こうしたやり方はとても親切だと感じました。保証期間を過ぎたばかりだから修理をしないというのでは、ルールとしては問題ないわけですが、人に与える印象はまったく違うでしょう。この話はまだ終わりではありません。修理が終わって受け取りに行った時、壊れた部分がもう直っているのを確認して帰ろうとした私を、係員が呼び止め、たくさんのネガと写真を出してくるのです。私のカメラでテスト撮影したものということで、その撮影結果を説明するためでした。花びらを撮影して鮮明度を検査したもの、人を撮影したもの、フラッシュを使ったもの、家の前の表札を撮ったもの、さまざまな写真がありました。ネガと写真を使って、一つ一つが何を測定したものかを教えてくれるのです。日本のサービス業ではこれほど細かい気配りがなされているのかと感服しました。最後に「何かご意見はありますか」と聞かれた時、私は一言もありませんでした。カスタマーサービスの真剣さと周到な心配りには本当に感心させられました。
----日本留学を考えている人や予定している人にアドバイスはありますか。
みなさんはもう、自分なりのすばらしい希望を持っており、留学が生涯に利益をもたらしてくれるという願いを持っていると思います。日本に留学する学生には、私は、もともと学ぶべき専門知識を学ぶほかに、日本の社会にできるだけ触れ、日本の普通の人々を理解し、彼らの考え方や思考方式を知ることが大切だと言いたい。もちろん、中日の歴史観を正確に認識していない日本人に対しては、自分の考えをはっきりと述べなければなりません。自己の原則を堅持しながら、日本の優秀な文化と優秀な物事をできるだけ学ぶということが重要です。
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「人民網日本語版」2013年8月30日
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