高温下で環境について考える
42℃、43℃という高温の日が続き、南部の住民は暑さに耐えかねている。最近インターネットでは「エネルギー節約。エアコンの設定温度は26℃以上に」という呼びかけが広まっているが、極端な高温の天候の下、「たった一つの地球」に対する人間の反省と関心を深く感じることができる。新華網が伝えた。
今年の高温の期間の長さ、地域の広さは、気象学的に見て「亜熱帯高気圧」によるものだ。しかし高温の中でも、グループや地域によって暑さの感じ方には違いがある。例えば人が密集し、高層ビルが立ち並び、自動車が行き交う都市の中心部では「ヒートアイランド効果」が生じ、熱がこもって発散しにくく、暑さがより感じられる。ある都市に十分な緑地や水域があるか、ある町に緑がどのぐらいあるか、これらも人間の暑さの感じに影響を与える。
最近発表された「火炉(かまど)の都市」ランキングでは、福州が栄冠に輝いている。暑い気候は現在の都市建設と無関係でもない、例えば長い歴史を持つ町の道路の街路樹は、拡張工事で伐採され、緑化工事の実施で見た目は草花が美しくとも、日差しを遮る生態的な機能は弱い場合がある。高層ビルは自然の空気の流れを妨げ、都市中心部の暑さを増す。都市設計が自然に背くと、そこでの生活は必然的に快適さからは遠くなる。
都市計画や建築にある不足点を挙げると、現代人の生活と行動方法が気候に与える影響を考えさせられる。暑い日差しの下、ホテルやデパート、映画館の温度は寒いほど低く、中の人間はスーツ姿だ。こうしたエネルギーの浪費や温室効果ガスの排出が逆に極端な気候をもたらしている。
「省エネ・排出削減」、「環境にやさしい外出方法」はスローガンで止まるべきではない。頻繁に起こる高温は深刻な気象災害の一つになっており、グローバルな地球温暖化などの気候変化がもたらす環境の影響は深刻になっている。気候温暖化を緩和するために、それぞれの人間の役割は小さくない。意識の向上が必要なだけでなく、習慣を作り、行動を起こす必要がある。高温の日が続くが、環境に対する注目や責任を怠ることはできない。(編集YH)
「人民網日本語版」2013年8月9日
中国、猛烈な暑さ