淘宝網「全国不眠マップ」、ネット上で話題に
「寝付きの良い人は皆同じような人だが、なかなか寝られない人にはそれぞれの理由がある」--。このほど発表された「中国全国不眠マップ」が、ネット上で話題となっている。この「不眠マップ」は、国内大手ショッピングサイト「淘宝網」が、「アイマスク」と「耳栓」という2種類の睡眠改善グッズの最近5カ月間の販売量を分析し、その地域的分布を地図上に示したものだ。北京・上海・広州・深センの4つの一線都市がトップ5に入り、うち上海が首位。上位5都市のうち一線都市ではなかったのは杭州だけだった。南方日報が伝えた。
「夜なかなか寝られず、そのために朝なかなか起きられない」は、負のスパイラルを形成しており、夜更かしの住民が多い都市は、朝寝坊の住民が多い都市でもある。最近5カ月の目覚まし時計購入者が多い都市トップ5も、上海・北京・杭州・深セン・広州だった。淘宝網が発表した別のデータによると、午後11時から午前5時の間に淘宝網にアクセスした人は計2283万2千人、うち徹夜組の男性は48%を占めた。これは決して特別なケースではない。今年3月に発表された、住民の睡眠状況に対する科学的な評価を取りまとめた中国初の「中国睡眠指数」データによると、北京・上海・広州をはじめとする国内各大都市は軒並み、睡眠指数が低かった。
どうしてなかなか寝付けないのか?専門家は、中国における不眠の問題は、極めて深刻かつ普遍的であると指摘する。中国人のうち、「仕事上のストレスが、自分の睡眠にかなり悪影響を及ぼしている」と思っている人は56.9%を占めた。「朝、目覚めた後も疲労感が残っている」人は49.9%、「日付が変わっても起きている」人は14%、「なかなか寝付けない」人は15%。マイホームを購入し、就職活動に走り回り、子供の学校の送り迎えをする・・・・日常生活で大きなストレスにさらされている中国人は、十分な睡眠が取れていない。
これらの数値は、社会的な心理状態、生活上のストレス、あまり良いとは言えない睡眠環境などによる中国人の睡眠の実態を反映している。また、睡眠に対する中国人の意識は決して高いとはいえず、このような実態が睡眠に及ぼす影響に関する科学的知識にも不足している。睡眠障害に対する人々の認知度が低いことから、睡眠問題を改善するために講じ得る妥当な方法についてもほとんど知られていないのが現状だ。現在の中国では、睡眠問題に対する科学的な解決方法を広く普及させることが急務となっている。(編集KM)
「人民網日本語版」2013年8月14日