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メタンハイドレートはいつ「燃える」? (2)

 事実をみれば、中国は世界でメタンハイドレート資源が最も豊富な国だ。中国広播網が2011年に伝えたところによると、世界でメタンハイドレートが発見された場所は116カ所に上り、全海域の資源を合わせると石油690億トンに相当する量になる。大まかな試算によれば、南中国海の資源量は石油650億トンに相当し、中国のエネルギー使用量の130年分に当たる。南中国海のメタンハイドレート資源は東沙諸島、西沙諸島、神狐などの海域に集中していることがわかっている。

 政府系メディアが伝えたところによると、中国地質調査局はかつて全11年間で3段階に分かれた計画を制定した。それによると、10年にスタートする第一期の3年間は、優れたターゲットを選定する研究を行い、試験井の掘削を進め、探査技術の研究開発を展開する時期だ。13年にスタートする第二期の3年間には、資源の探査活動を重点的に進め、生産テストの事前研究を行うことになっている。16年からの第三期の5年間は、資源の探査活動を進めると同時に、生産テストの研究を行うとしている。

 ■シェールガスが最も確実

 メタンハイドレートについて、あるアナリストは次のような見方を示す。メタンハイドレート資源の開発が深化すれば、世界のエネルギー消費構造を変える可能性がある。中国や日本などのエネルギー消費大国が中東の原油に依存する必要がなくなり、米国が遠からずエネルギー純輸出国になっても、新興国のエネルギーの安全保障にとって脅威にはならなくなる。

 中国石油大学経済管理学院の王震院長によると、メタンハイドレートには巨大な埋蔵量があることを考えれば、日本が他国に先駆けて開発に乗り出したことにはモデル的な効果があり、世界のエネルギー構造のモデル転換を推進することになるという。

 だが林主任は次のような見方を示す。王院長のような予測はすべてメタンハイドレートが短期間で大規模な商業ベース採掘を実現するという仮説の上に成り立っているものだ。実際の状況はといえば、メタンハイドレートの採掘は基本的には実験の段階にとどまっており、将来の採掘には極めて大きなリスクや不確定性が存在する。一方では、メタンハイドレートは現時点では採掘コストが非常に高く、原油の採掘コストをはるかに上回る。また一方では、すでにわかっている状況から考えて、メタンハイドレートの採掘が始まると、周辺の凍土や海洋の生態環境を極めて大きく破壊する可能性がある。採掘を強行すれば損失は計り知れない。

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