再編・整理統合は中国乳製品業界のあがないの道か? (2)
国内粉ミルク産業は統合度が高くなく、多くの企業がばらばらに経営を行なっている。現在大衆の注目する粉ミルクの安全性の問題は、政府の重点的取り組みの1つだ。関係部・委員会(省庁)の発表した談話や文書を見ると、ばらばらに経営するこうした企業を整理し、統合度を高めることが主要構想の1つだ。蒙牛による雅士利買収は業界のM&Aの始まりかも知れない。
今後3-5年で、政策指導および市場の自己淘汰によって、乳製品会社の3分の2が淘汰されるとの見方がある。多くの小企業や民営企業が買収されるか、倒産するかして真っ先にその対象となるのは必至だ。ただ、2-3年で完了するこうしたシャッフルによって国内乳製品業界のイメージを立て直せるかどうかは、まだ結論を出しがたい。
注目に値するのは、中国では源乳産地と消費市場の分布が不均等なことだ。現乳産地は内蒙古自治区など北部に集中するが、消費市場は東部と南部だ。大規模な合併が大きな流れとなり、少数の大企業による独占構図が形成されれば、こうした資源分布の不均等は一層激化するかもしれない。整理統合は中国乳製品業界の唯一のあがないの道では決してない。特に市場を通じた段階的な優勝劣敗ではなく、政府の手によって推し進められる業界の整理統合には、なおさらに慎重でなければならない。(編集NA)
「人民網日本語版」2013年6月20日