英語も話せない中国人がNYの大学前で露店 日給7万円以上も
ミニブログで話題になっている謝さん
肉挟◆(中国風ハンバーガー)や涼皮(冷麺のような料理)、落花生などは、中国の街中では、どこででも見かける食べ物だ。しかし、河南省洛陽市出身の謝雲峰さん(47)は、これらを米ニューヨークマンハッタン区のコロンビア大学の門の前で売り、大もうけをしているといい、中国版ツイッター「微博(ミニブログ)」で話題をさらっている。鄭州晩報が報じた。
英語がまったく話せないという謝さんは、コックや営業などの仕事の経験を生かし、中国の伝統的な軽食を同大学の門の前で販売し、商売は大繁盛。最も多い時で、1日に7-800ドル(6万6500-7万6千円)の利益を出すというから驚きだ。
one、two、threeしか分からない
ニューヨークに住んでいるあるネットユーザーのミニブログのツイートによると、「謝さんは、one、two、threeしか聞きとれず、fourになると分からない。それでも、同大学の門の前に移動販売車を乗り付け、肉挟◆などを販売している」。
同ミニブログには、謝さんの写真などもアップされ、さらに、謝さんが現地で移動販売車で食品を販売するための許可証を取得したものの、不注意で管理規定のいくつかに触れてしまったため、現地の衛生局から1千ドル(約9万5千円)の罰金を科されたことなど、商売が成功するまでの紆余曲折を記した文章とリンクしている。
謝さんは内向的で誠実
英語が全くできない中国人が、ニューヨークで移動販売車を利用して商売を営むとは、一体どんな風の吹きまわしなのだろう。
筆者は謝さんの妻・謝会娟さんと連絡をとることができた。謝会娟さんは、ネット上の噂通り、夫が洛陽市孟津県出身であると教えてくれた。
そして、お世辞にも口上手ではない謝会娟さんは微笑みながら、「息子が軍隊に入ったが、まだ下の娘がいる。夫は内向的な性格で、口数が少ない。でも、何をするにも落ち着いていて、とても性格がいい。家族の世話をよくしてくれている。私たちは結婚して約20年になるけど、小さなことで大喧嘩をしたことは一度もない。彼がいつも譲歩してくれる」とのろけた。
謝さんが米国に行くことになったのは、 2011年の春節(旧正月、同年は2月3日)前後のことで、友人のサポートのもと、同国に出稼ぎに行く機会があり、家族がさらに良い暮らしができるようにと、考慮を重ねて、旅立つことを決意したという。
そして、謝会娟さんは、「夫が外国で働くのはたいへんなことは分かっている。言葉も通じないのに、露店を出しているなんて、心が痛む」と本心を語ってくれた。
筆者が、謝さんが米国で中国の食べ物を売っていることが、中国のネット上で話題になっていることを謝会娟さんに伝えたところ、意外にもそれほど興奮した様子も見せず、「夫はさっき言った通りの人。どんな時もとても誠実だが、大げさに書きたてられるほどのことではない」と、最後まで控えめだった。(編集KN)
◆=しょくへんに莫
「人民網日本語版」2013年6月18日