広汽トヨタが10年先を見据えた新戦略を発動 (2)
産業チェーンの面では、広汽トヨタは中国国内で先んじて総合的な自動車産業チェーンを網羅する省エネ環境保護システムを構築した。一つは環境保護企業の設立で、「廃水100%リサイクル」を実現、VOC(揮発性有機物)の排出規制において、広汽トヨタは率先して「全工程制御管理」を採用、排出量を16g/m2以下(国家1級基準は40g/m2)に抑えた。このほか、各車種も全面的にエコ材料を採用、リサイクル率、材料リユース率でも先取りした成果を得ている。
トヨタ式のローカライズを急速に展開
中国の自動車工業は比較的後発だったため、合資によって国際的に一流の自動車企業に近づくのは、当時の対外開放の良い方向性だった。この面において、広汽トヨタは、トヨタの世界基準を採用して従業員を育成し、急速にトヨタ方式の中国ローカライズを進めてきた。
従業員にトヨタ式の生産の精髄を真に把握させるために、広汽トヨタは内部で全方位的にTPS(トヨタ生産方式)訓練、製造技能訓練などを展開し、数千万の資金を投入して技能訓練場を設立した。全従業員は作業熟練度の厳格な試験を受けてから業務に携わる。生産や管理の幹部は日本での研修や、日本のトヨタの専門家から手とり足とり指導され、人材の育成が進められている。
李副総経理によれば、ローカライズ人材の育成は、合資企業の自立を保証するもので、合資企業自体が発展できるかどうかの重要なポイントだ。2010年に完成した研究開発センタービルには、現在すでに200人余りの研究員が在籍しているが、2020年には500人まで増員する予定で、これが大幅に広汽トヨタの自主開発能力を担保し、中国自動車工業のためにも自主研究において熟練した経験を持つ人材を育成できることになる。9年間の中外合資の経験を通じ、広汽トヨタは合資関係にある両社の経験を学習し、融合させた。生産製造レベルは国際基準に達し、大勢の自動車専門の人材も続々と輩出している。中国自動車工業のレベルアップ、転換の土台を築いた。。(編集EW)
「人民網日本語版」2013年9月6日