中国国防相は日本防衛相に過ちを正すよう促す
共同通信の28日付報道によると、ブルネイで開催された拡大ASEAN国防相会議(ADMMプラス)に先立つ夕食会で小野寺五典防衛相と常万全国防部長(国防相)が短い話を交わした。だが内容については知る由もない。国防部(国防省)の29日の定例記者会見で楊宇軍報道官は、日本の防衛相と2国間会談を行う予定はないと表明。小野寺防衛相が自ら近づき常国防部長と挨拶を交わし、常国防部長は「今は紛糾を引き起こした側が過ちを正す時だ」と強調したことを明らかにした。環球時報が伝えた。
ASEAN関連の国防相会議は3日間の日程を終えて29日に閉幕した。各国は拡大ASEAN国防相会議(ADMMプラス)の発足以来の成果を振り返り、世界と地域の安全保障情勢について踏み込んで意見交換し、共同宣言に署名した。中国の常万全国務委員兼国防部長は29日の発言で「ADMMプラスは発足以来3年間、地域の安全と安定を共同で守るうえで積極的な役割を発揮した」と指摘。「中国はアジア太平洋安全保障協力の参画者、建設者、貢献者であり、平和的発展の道を揺るがず歩み、世界と地域の安全・安定維持に尽力する」と強調した。
だが日本側は会議の場を借りて強硬姿勢を一段と明らかにした。共同通信によると、小野寺防衛相は29日のADMMプラスで、日中の対立する釣魚島(日本名・尖閣諸島)問題について、離島防衛を強化する政策を明らかにし、中国を牽制する姿勢を示したが、敵基地攻撃能力の強化については具体的な説明をしなかった。小野寺防衛相は「安倍政権の安保政策は『周辺国の挑発行為を防ぎ、紛争の可能性を最低にまで下げる』ためだ」と表明。アジア太平洋の安全保障環境については「中国の台頭は地域に不安定要因をもたらす。『対話を通じて問題を解決する習慣をつくることが非常に重要だ』」との認識を示した。