日本の財政危機の教訓 (3)
財政とバブル経済の相互作用に警戒する必要がある。現在の日本財政の苦境は、バブル経済が密接に関係している。ある意味において、1980年代後期に出現した日本のバブル経済は、惰性で成長速度を追求してきた日本政府の刺激策によって形成されたもので、「追いつけ」の過程を終えた後に経済モデルの転換に成功しなかった結果でもある。バブル経済の「繁栄」には見せかけの部分があるが、政府の税収は増加し、財政再建目標の期限通りの達成を後押しした。
だが、全てのバブルはいずれ弾ける。日本の教訓はバブル経済を認識するのが遅すぎ、「膨れ上がった風船の空気をゆっくりと抜く」タイミングを逃したことだ。政府がこの「風船」を一気に突き破った結果、「球体」が破裂して、経済と社会に手痛い打撃を与えた。
「先進国に追いつけ」の過程において日本は中国の前方を歩んだ国だ。このため、中国にとって日本の教訓は研究し、汲み取る価値が大いにある。今後、中国は経済成長が次第に減速するに伴い、以前のような急速な歳入増加が見込めなくなる一方で、社会保障費と公共需要は確実に増加する。本当に厳しい財政状況は、まだこれからだ。日本の前轍を踏まないためには、1つには財政・税制改革を深化し、しっかりとした財政制度枠組みを確立する必要がある。もう1つには政府債務の増加を厳格に抑制する必要があり、大規模な財政刺激政策を安易に講じないことだ。(編集NA)
「人民網日本語版」2013年9月18日