米製造業の回帰は偽の命題 アップルは中国依存を継続 (3)
アップルの成功はグローバル化の成功である。アップルのiPhoneやiPadは、「米国デザイン、グローバル製造、中国組立」(Designed in America、Made in Global,Packaged in China)の産物である。100社以上のサプライヤーが世界各地に点在し、グローバル分業によりコストを削減しており、また世界中のプログラマーにアプリ開発の機会を与え、市場のグローバル化を実現している。国内政策が企業の戦略を左右した場合、最終的には競争力が損なわれることになる。
中国の人件費は近年上昇しており、土地・環境保護・自然資源・資本等の生産要素コストも急速に上昇している。中国の比較優位は薄れており、中国企業は新たな競争力をつける必要がある。しかし中国の人件費面の優勢が米国をはるかに上回る状況下、アップルは競争相手に対してトップの地位を維持しようとするならば、中国のOEM工場に根ざす必要がある。フォックスコンやクアンタの数十万人の社員数と比べ、「Mac」の米国工場(200の持ち場)による生産能力は微々たるものだ。新工場は多くの機械を使用し、生産効率を高めると見られる。生産される商品も大型機を中心とし、現地の米国市場に供給することで、供給スパンを短縮するだろう。(編集YF)
「人民網日本語版」2012年12月13日