現役選手をうならせてしまう技の再現度
「ユーリ!!! on ICE」の最終回が放送される前夜、全米選手権3連覇の元スケート選手ジョニー・ウィアーは、SNSでワクワクして待っていることを伝えたほか、「フィギュアスケートの世界がとてもリアルに表現され、見ていると自分の友人や生活を思い出す」とコメントした。
世界のフィギュアスケート界の女王であるエフゲニア・メドベージェワや、世界一のスピンを誇ったスイスのステファン・ランビエールなども「ユーリ!!! on ICE」の大ファンで、ステファン・ランビエールは最終回に登場した自分の声を務めた。また、ロシアの選手で、勇利のリンクメイトであるミラ・バビチェヴァは、全米チャンピオンのアシュリー・ワグナーをモデルにしている。ミラ・バビチェヴァは、外見がそっくりであるだけでなく、性格もワグナーを彷彿とさせる。
プロのフィギュア選手でさえも虜にしてしまうその理由は、スケートシーンが見事に再現されているからだ。人気アニメの「スラムダンク」や「キャプテン翼」、最近人気となった「Free!」、「ハイキュー!!」などを見ると、たとえ一瞬しかないシーンであったとしても、それぞれのスポーツの特徴やリズムをいかに正しく、自然に、美しく表現できるかが、スポーツアニメをヒットさせるためのカギを握っていることが分かる。
フィギュアスケートは、スポーツとダンス、音楽を高度に組み合わせる数少ない競技。中でもジャンプやスピンは、高い技術が求められ、フィギュアスケートの最大の見せ場で、それをアニメで表現するというのは、至難の業となる。その華麗なスケートシーンを自然に描き出すために、「ユーリ!!! on ICE」では、振り付け担当として有名振付師・宮本賢二氏を招き、宮本氏が実際に滑っているところを6方向から撮影した映像を元にしてスケートシーンが構成されている。製作チームは、トリプルルッツやクアドロプルサルコウ、ステップなどの技も注意深く描き出し、簡単な4回転ジャンプのスケッチだけでも数十枚になったという。そのこだわりは登場人物のエッジの使い方にも現れている。ルッツはアウトサイドエッジで跳び上がりのモーションに入るのに対して、サルコウはインサイドエッジで踏み切る。作中でそれらの技の動きがアップになるシーンで、その特徴をはっきりと見て取ることができる。
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