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日本のホテル、右翼書籍撤収を拒否 外国人観光客の間で広がる不満

人民網日本語版 2017年01月19日17:34
日本のホテル、右翼書籍撤収を拒否 外国人観光客の間で広がる不満

日本のチェーンホテル「アパホテル」の客室には、親会社アパグループ代表が執筆した、南京大虐殺や慰安婦強制連行など、第二次世界大戦中の日本軍の暴行を否定する内容の右翼書籍が置かれている。この事実は、ネット上で大きな波紋を呼んだが、アパグループは17日夕方、「客室の書籍は撤収しない」と強硬な態度を示した。新華社記者は17日夜、この問題をさらに掘り下げるため、東京の某繁華街にあるアパホテルを取材した。新華網が伝えた。

【アパホテルとはどんなホテル?】

13階建てのアパホテルは東京都新宿区にあり、東京で乗降客数トップの新宿駅から近く、アクセスは非常に良い。

ロビーには、「読売新聞」と読売新聞社発行の英字紙「The Japan News(ジャパン・ニューズ)」が積み重ねて置かれており、宿泊客に無料で提供されている。「読売新聞」は、日本最大の保守系メディアで、安倍政権を擁護する立場に立っており、「自民党機関誌」と揶揄する声まである。宿泊客が無料で読めるように「読売新聞」を大量に用意していることから、ホテルのオーナーの考え方を伺い知ることができると同時に、金のある者ほど横柄さが目立つ事実も見て取れる。

ホテルの避難通路やエレベーターには、中国語の説明が記されており、大浴場にも宿泊客に滑らないよう注意を促す中国語の表示があり、ホテルの細やかな心配りが伝わってくる。朝食時間帯、記者はエレベーター内で、韓国人の観光客や中国人カップルに出会った。欧米からの観光客も少なくない。

【客室で『軍国主義魂』を呼び戻す】

ホテルのツインルームは、わずか5、6平方メートルの広さしかない。鏡台の右上にある透明なプラスチックのラックに、今回の騒動の主役となった2冊の書籍が置かれている。2冊の題名はそれぞれ、「本当の日本の歴史 理論近現代史Ⅱ」と「本当の日本の歴史 理論近現代史Ⅲ」。これらは、アパグループの元谷外志雄代表が、「藤誠志」のペンネームで書いた2014-2015年および2015-2016年の時事評論が収録されている。

書籍には、「南京大虐殺は捏造」、「慰安婦の強行連行はなかった」、「慰安婦問題は、『朝日新聞』の誤った報道が原因で生まれた」、「極東軍事裁判は勝者の敗者に対する報復」といった極右思想に満ち溢れている。元谷外志雄代表は、著作の中で、「日米同盟で中国に対抗すべきで、一日も早く憲法改正を実現すべき」と訴えている。

これら2冊の書籍はいずれも日本語・英語版の両方があり、いくら探しても出版社の情報は表示されておらず、英語版の表紙の一部に「価格800円」と書かれているだけだ。

【外国人観光客の間で不満生じる】

記者が新宿駅で数人の外国人観光客に取材したところ、全員がアパホテルのやり方に対して不満を抱いていた。「南京大虐殺が日本軍によって第二次世界戦争中に引き起こされた暴行のひとつであることは周知の事実だ。そして、その内容に誰もが大きな戦慄を感じた。これは、日本帝国主義が行った悪事であり、当時の日本人は狂っていたとしか言いようがない」。

オーストラリアからやって来たというニコラさんとジェームズさんは、「アパホテルが過去の史実を否定するのなら、このホテルには泊まりたくない。彼らのしていることは大変おそろしいことだ」と話した。(編集KM)

「人民網日本語版」2017年1月19日


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