「中国のAIIBはどのように1年を過ごしたか」について米誌フォーチュンのネットサイトは14日付の記事で、積極的な評価を下している。同記事は、「AIIBの設立が発表された当初、『中国はそれを利用して、国家として利益を得て、環境や人権に関する基準を下げようとしている』と批判する声もあった。しかし、幸いなことにそのような事態は起きていない。AIIBは想像していたほど怖い存在ではない。AIIBの1年目は成功の年だったと言える」としている。
報道によると、AIIBが、パキスタンやアゼルバイジャンなどで、独自に融資を増やせば、「人権が軽視されている地域に偏っている」と見られかねない。しかし、AIIBは、世界銀行などの国際機構と連携する道を選択し、環境や人権などの問題において、透明性が高く効果的な背景調査を実施した。それにより、論争がある地域で思わしくない取引が行われているのではないかという懸念を消すことができる。
報道によると、AIIBは本質的に、中国の政治や経済にとって利益のあることに偏ったことをしているわけでなく、投資先の地域に中国企業の直接投資を認めることや自然資源の獲得を強要しているわけでもない。これは、「中国はアフリカで『帝国主義の様相を呈した』インフラ建設への投資を行っている」や「中国は人権や環境問題を無視している」という声とは全く異なる。報道はまた、「AIIBの融資は『戦略的』で、多くのプロジェクトは中国の『一帯一路』(the belt and road)構想の重要な要素である。また、AIIBのサポートの下、中国はソフトパワーを発揮し、経済利益を拡大させると同時に世界の舞台で認められるようになっている」としている。
中国現代国際関係研究院の研究員である陳鳳英氏は15日、「環球時報」の取材に対して、「1年前、海外ではAIIBに対する批判的な声があった。当時の西洋の見方は非理性的で、先入観にとらわれた批判が多かった。しかし、開業から1年が経ち、AIIBの管理体制が国際的に認められているスタイルであり、イノベーションもあることに気付くようになっている。そして、中国は新たに事業をやり直しているのではなく、本当に実りあることをしていることが知られるようになっている。AIIBはグローバル化の道を歩み、国際機構と連携しており、プロジェクトへの投資も非常に慎重。その他、さらに多くの国がAIIBへの加盟を申請しており、AIIBが信頼できるものであることを示している。また、中国のソフトパワーは好評を博し、たくさんの『フォロワー』を有している。AIIBがこのまま発展を続ければ、米国や日本が加入する可能性もある」との見方を示した。(編集KN)
「人民網日本語版」2017年1月17日
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