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中国の対外支援は「民生建設」をより重視する方向へ

人民網日本語版 2017年03月08日15:46

国際通貨基金(IMF)は2月19日に発表した声明の中で、モンゴルが各方面から総額約55億ドル(1ドルは約114.0円)の支援を獲得したことを明らかにした。この中で中国人民銀行(中央銀行)はモンゴル銀行(中央銀行)と150億元(1元は約16.5円)の通貨スワップ協定を結び、モンゴル政府が収支の圧力を緩和し、緊急債務を償還するのを支援することとした。同10日、フィリピン南部のミンダナオ島スリガオで過去100年で最大規模の地震が発生し、100人を超える死傷者が出た。中国政府はフィリピン政府に100万ドルの緊急人道支援を行い、フィリピンの救助活動を支援した。またシリアにも2件の無償資金協力を行い、人道主義に基づく物資の提供やプロジェクトの支援を進めている。

これらは中国の対外支援の最新の事例だ。過去60年あまりの間に、中国は166ヶ国・地域に4千億元近い支援を行った。2016年だけでも、中国政府の支援で実施された各種の工事や物資提供プロジェクトは250件に迫り、各種人材2万9千人を育成し、管理技術者、医療隊員、ボランティアなどさまざまな分野の対外支援専門家のべ約5千人を派遣し、156の国・地域と国際機関に支援を行った。ハイチ、スリナム、エクアドル、スリランカなど約30の国と国際機関に人道主義に基づく緊急支援を50件以上行い、国際社会の高い評価を得ている。

中国の対外支援は「インフラ建設」から「民生建設」へと移行しつつある。商務部(商務省)国際貿易経済協力研究院の張菲・副研究員は取材に対し、「中国の対外支援はこれまで体育館や政府機関のオフィスビルの建設など大型建設プロジェクトを重視する傾向があったが、ここ数年は、支援を受ける国の経済発展と民生の改善にますます注目するようになっている。被支援国の道路、鉄道、橋梁、港湾、電力・通信設備の建設を支援するだけでなく、病院と学校を設立し、農業技術を伝授し、経済管理の人材と科学技術の人材を育成するなどしている」と述べた。

近年、中国の対外支援は被支援国の経済社会の発展ニーズに一層寄り添うようになり、特に工業化ニーズと現地の人々の生活改善ニーズに寄り添うようになった。張副研究員は、「中国が食糧不足に苦しむ国のために一連の農業技術者を育成すれば、その国の食糧生産が増えることは、体育館を建設するよりもっと効果がある」との見方を示した。

北京大学アフリカ研究センターの劉海方副センター長は取材に対し、「現在、中国は国内産業の高度化促進、国際生産能力協力の促進、中国の設備製造業の海外進出の推進に力を入れている。これと同時に、『一帯一路』(the belt and road)の呼びかけをし、相互接続を促進しており、今後の対外支援はこの2方面での活動の重点と結びつくことになるだろう」と述べた。(編集KS)

「人民網日本語版」2017年3月8日

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