21日には科学技術産業の発表会が目白押しだったが、「微信」(WeChat)のソーシャル機能「朋友圏」(モーメンツ)を最もにぎわしたのは、米アップル社のサム・クック最高経営責任者(CEO)が中国で勢いを増しているベンチャー企業のofoとKeepを訪問したニュースだった。「北京晨報」が伝えた。
クックCEOは中国発展高層フォーラムの2017年年次総会に出席した後、中国のベンチャー企業を見学した。最初に訪れたofoでは、同社の運営する自転車シェアリング事業のシェア自転車に乗り、高い関心を示すとともに、ブログで「ofoチームの心のこもったおもてなしに感謝します。通勤をより環境保護に配慮したものにし、効率のよいものにし、楽しいものにしようとするみなさまの溢れんばかりのプラスのエネルギーと使命感を感じました」とコメントした。
訪問されたofoは興奮に沸いている。クックCEOがofo本社を訪れたことで、外部ではアップルがofoに投資するのではないかとの憶測が広がる。
昨年3月、クックCEOは滴滴出行の柳青社長とともにアップルストアに姿を現した。柳社長にともなわれて、クックCEOは滴滴の運営するタクシー車両に乗車した。滴滴は当時、アップルから10億ドルの戦略投資を獲得したと発表したところだった。滴滴はofoへの出資者でもあり、シリーズBラウンドで数千万ドル(1ドルは約111.6円)を出資し、シリーズCラウンドとシリーズDラウンドでも続けてofoに出資している。業界では、クックCEOのofo訪問はこうした関係によるものではないかとの見方が出ている。現在、シェア自転車は中国で大流行中で、ofoはその最も有力なプレイヤーの一人だ。折しもこの日、ofoは一日あたりのシェア台数が1千万台を超えたことを発表している。
ofoの見学を終えたクックCEOは、次はトレーニング用ソフトウェアを手がけるKeepの本社を訪れた。王寧CEOとの会談では主にKeepがどのようにしてユーザーにトレーニングの継続を働きかけているのかが話題になった。王CEOは、「主に時間の拘束とアプリケーションによる励ましという商品戦略を採っている」と説明した。Keepはソフトの名前でもあり、8千万人のユーザーがおり、今年下半期にはインターナショナル版も出される計画という。クックCEOは訪問時、「ぜひともKeepインターナショナル版のユーザー第1号になりたい」と述べた。(編集KS)
「人民網日本語版」2017年3月22日
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