国家海洋局が22日に発表した「中国海面公報2016」によると、中国沿岸部の海面が全体的に、変動しつつ上昇する傾向を示している。中国沿岸部の海面は2016年に、通年より82ミリ高くなり、1980年以降で最も高い数値となった。中国沿岸部の海面は1980-2016年の間に、年平均3.2ミリのペースで上昇し、世界平均水準を上回っている。過去5年間では、過去30数年間で最も高い数値を示した。科技日報が伝えた。
国家海洋局予報減災局の王華局長は、記者からの質問に答え、「中国沿岸部の海面の変化は、エルニーニョ・ラニーニャ現象から大きな影響を受ける。2015年はエルニーニョ現象が最も活発となり、中国沿岸部の海面の高さは全体的に前後の年より低かった。2016年4月にエルニーニョ現象が終息したが、夏季の熱帯太平洋で今度はラニーニャ現象が発生し、現在まで継続している。その影響で中国沿岸部の海面の高さは過去最高となり、2015年より38ミリ上昇した」と説明した。
また温暖化による水温の上昇に伴う膨張、陸地の氷河と極地の氷床の溶解などの要素が、世界の海面を上昇させている。世界的な気候変動を背景とし、中国沿岸部の気温と海水温が高まり、気圧が下がり、海面が上昇している。中国沿岸部は沈下が深刻で、そのデータも上昇がみられる。(編集YF)
「人民網日本語版」2017年3月23日
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