広船国際有限公司が厦門大学の依頼で建造した、世界トップクラスの科学調査船「嘉庚号」が、29日に交付された。同船は世界の同類科学調査船のトップレベルに達しており、航行中の「静音性能」などの特徴を持つ。交付後は中国深海・遠洋科学調査の主力船の一つになる。羊城晚報が伝えた。
同船は全長77.7メートル、幅16.24メートル、設計上の喫水は5.2メートル、満載排水量は3450トン、通常航行速度は11ノット(最高14ノット)、航続距離は1万カイリ以上、自給力は50日以上。50人以上が船内で科学観測と実験を行える。
広船国際有限公司副チーフデザイナー、「嘉庚号」プロジェクトマネージャーの蔡睿眸氏によると、同船の最大の特長は静音性能だ。同船は中国初の、ノルウェーDNV GLグループの船舶静音性能基準「Silent A+S」に合格した船舶で、試験航行中に同社の検証に合格し、関連基準を完全に満たした。
蔡氏は「このレベルの静音性能を持つ船は、世界に20隻以下。やや誇張した表現になるものの、水面を通過しても、睡眠中の魚が驚き目を覚ますことはない」と説明した。
海洋には多くの謎が隠されている。同船は地球のエコー検査を行うことができる。重さ数トンの昇降装置には多くのセンサーが取り付けられており、これが船の目の役割を果たし、海底の様子を、はっきり目にすることができる。また、船の底部にはマルチビームシステムが搭載されており、これは船の耳の役割を果たし、水中の地形をリアルタイムでスキャンできる。(編集YF)
「人民網日本語版」2017年3月31日
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