日本の最低時給は約54元、中国製造業の平均時給は24.7元。日本は内需が低迷し、国内ニーズが目立って増加することはない。中国の先端製造業の発展ペースは速く、アップルに部品などを提供するグローバルサプライヤー590社のうち、中国大陸部は349社で、日本の139社を大きく上回る。そこで日系企業の一部が中国から撤退したのは、競争力不足による事実上の「敗退」だったといえる。
日本の帝国データバンクによると、日本の製造業の撤退は中国だけでみられる現象ではない。これまでにパナソニック、キャノン、シャープ、三井などの製造業企業が発達した北米市場からの「敗退」を始めている。
▽中国市場は軽視できない
帝国データバンクの調査によれば、現在、中国進出した日系企業は1万3934社に上り、このうち年間売上高が10億~100億円の大企業は6058社に上る。製造業は5853社、サービス・小売卸売業は1万2191社。成長を維持したい日系企業にとって、13億の人口を擁する中国企業は決して軽視できない存在だ。
日経紙の報道によると、今でも日系企業の7%が中国事業の縮小または中国市場からの撤退を計画するが、割合は15年の11%に比べれば大幅に減少した。中国不動産市場、中日の政治的関係などは引き続き日経企業の懸念要因だが、一部の企業はこれまでに懸念に対処するための十分な経験を積んできたという。
日本メディアは、2000年以降、日系企業が大挙して中国市場に進出し、10数年間に及ぶ優勝劣敗の試練を経て、勝ち残った日系企業はリスク対応力が著しく増強され、新たな投資を行う段階へと進んだ、との見方を伝えた。(編集KS)
「人民網日本語版」2017年5月19日
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