地球測位システムに対応した中国初の北斗衛星測位システム対応高精度マルチモードチップが、24日に行われた第8回衛星ナビゲーション学術年次総会で発表された。業界の専門家は、「国産チップの相次ぐ発展により北斗の応用は『モノのインターネット(IoT)時代』へと加速的に進んでいくだろう」と話す。新華社が伝えた。
このチップは名称を「火の鳥」(Firebird)といい、鉛筆の芯ほどの大きさの28ナノメートルチップで、北京北斗星通導航技術股フン有限公司(フンはにんべんに分)が製造した。同公司の周儒欣会長の説明によると、「このチップは世界4大衛星測位システムに対応しており、エネルギー消費量は市場で主流の製品の20%で、必要な周辺機器は従来の25件から8件前後に減り、集積度の高さにより開発者は開発コストを抑えることができる。計画によると、国は2017年下半期に北斗3号システムの衛星を打ち上げる予定だ。
「火の鳥」は市場に歓迎されている。23日にはシェア自転車のofo小黄車が北斗星通公司と戦略的協力合意に調印し、双方は今後、北斗システムをシェア自転車分野で応用するために開拓を進め、ユーザーにより高い精度の車両位置情報サービスを提供するという。
中国衛星ナビゲーションシステム管理弁公室の冉承其室長は、「2020年には中国の衛星ナビゲーション産業の規模は4千億元(1元は約16.2円)に達し、そのうち北斗システムが2300億元から3200億元の市場規模をもたらす」との見方を示す。
冉室長によると、「現在、北斗システムはアジア太平洋地域のユーザーに安定した信頼性の高い時空間情報サービスを提供している。計画によれば、国は今年下半期に北斗3号システムのグローバルネットワーク構築のために衛星6~8基を打ち上げ、20年をめどに世界トップクラスのグローバル衛星測位システムを確立する」という。
また冉室長は、「北斗はさまざまな国民の生活分野でクロスオーバー融合を達成しており、各種の高精度データサービス商品がすでに自動車の運転の補助、精密農業、自動車教習所の教習、道路脇の傾斜のモニタリング、スマート不動産管理など10以上の場面で幅広く応用されている」と話す。(編集KS)
「人民網日本語版」2017年5月25日
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