アエロフロート・ロシア航空が、アジアへの人材流出を心配している。この2年半で、訓練を終了した英語も堪能な質の高い操縦士、キャプテン、教育訓練担当者300人以上が、ロシアを出てアジアに転職している。さらには、同じような経歴を持つ約400人が、アジアでの転職に向けて準備を進めているという。シンガポール「南洋商報」(電子版)の報道を引用して中国新聞網が伝えた。
アエロフロート・ロシア航空の担当者は、「一部の操縦士は、中国・インド・ベトナムで働くことを選択している。その主な理由は、報酬の違いにある。また、これらの国では、外国人パイロットに対する就職規制が皆無、あるいはほとんどないことによる」とコメントしている。
中国の航空会社のために外国人操縦士を募集する人材仲介機関の関係者は、次の通り話した。
「中国では、操縦士の給料はロシアの平均より3倍高く、月給は2万5千ドル(約275万円)に上る。就労時間については、中国では1ヶ月の上限飛行時間は80時間だが、ロシアでは90時間だ。中国では、操縦士の休暇日数は年96日以上あるのに対し、ロシアではわずか70日。このほか、中国が2016年に外国人操縦士向け就労許可証の発給プロセスを簡略化したことも、ロシア人パイロットの中国での就職を後押ししている」。
現時点で、中国の航空会社約10社がロシア人操縦士に関心を抱いている。また、約100人のロシア人キャプテンと教育訓練担当者が、すでに中国で働いている。中国側は、さらに100人のロシア人操縦士を招聘する計画という。(編集KM)
「人民網日本語版」2017年6月14日
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