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未成年の少女を救うため、「骨髄のバトン」をつなぐリレーが再現

人民網日本語版 2017年08月21日15:52

今から16年前、宝島・台湾地区から海を渡って届けられた骨髄が、20時間に及ぶリレーを経て、白血病を患う江蘇省の女性・陳霞さんの命を救った。16年後、再び海峡の向こうから届けられた温かい思いやりが、台湾桃園空港から上海に直行便で到着し、蘇州に運ばれた。今回、命が救われた幸運児は、ある未成年の少女だった。新華社が報じた。

台湾地区から届けられた「いのちの種」は17日夜、蘇州大学附属児童病院で、浙江省に住む女の子のテイテイ(テイは女へんに亭)さんに無事移植され、海峡を越えた命のバトンリレーは成功裏に終わった。

2015年4月、当時小学4年生だったテイテイさんは、「先天性角化異常症」と診断された。これは極めて稀な遺伝性の病気で、重篤な場合は輸血による生命維持が必要となる。適切に抑制しなければ、将来的には白血病を患い、命に関わる恐れがあり、造血幹細胞移植が今のところ唯一の治療手段となっている。

残念なことに、彼女と家族は造血幹細胞の型が一致せず、中華骨髄バンクの中にも彼女の型と一致する造血幹細胞が見つからなかった。2年あまり待った後、ついに台湾慈済骨髄バンク骨髄幹細胞センターで、彼女の型と一致する造血幹細胞が見つかった。これまでに、同センターから蘇州に60回、骨髄の提供が行われている。

蘇州大学附属児童病院の楊乃超・医師は16日早朝に蘇州を出発し、同日夜に華蓮慈済病院に到着した。翌17日午前8時、楊医師は台湾地区のドナーから提供された造血幹細胞を持って華蓮から帰路についた。同日午後7時49分、空港に到着し快速レーンで入国した。午後9時8分、提供された骨髄の入った箱が蘇州大学附属児童病院に到着、待機していた医療スタッフに手渡された。午後9時48分、造血幹細胞は彼女のいる無菌室に搬送され、移植手術が始まった。午後11時19分、造血乾細胞150ミリリットルがすべて彼女の体内に移植され、新しい生命の火が再び燃え始めた。

蘇州大学付属児童病院血液科の胡紹燕・科長は、「すべてが順調に経過すれば、14日後に白血球はだんだんと『育ち』、これらの『生命の種』が本当に芽吹いたことになる」と説明した。

胡科長は続けた。

「今回移植された造血幹細胞のドナーは34歳の男性で、非常に健康体だったので、細胞の活性度は極めて高かった。このドナーは、彼女に命の希望をもたらしてくれただけではない。台湾地区のドナーが彼女のために心を込めて書いた手書きのカードも添えられていた。このカードには、『ラストスパートに全力で臨んで下さい。たとえ可能性が1%しかない時でも、私たちはできる限り力を尽くしました。自分自身のためにも、あなたを愛して勇敢に毎日を生きている周囲の人々のためにも、あなたの命は、あなたの勇気によって支えられ、大きな花を咲かせることでしょう』と記されていた」。(編集KM)

「人民網日本語版」2017年8月21日

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