老舗店舗が次々とネットに進出するとともに、ネット通販の価格と販売ルートの面での優位性は消えつつある。消費がアップグレードしている傾向の下でネット通販は「第二のイノベーション」を行い、積極的にオフライン店舗を開設し、ビッグデータやスマートテクノロジー面での優位性を発揮することで、小売業界の変革をリードし、多様化する消費者のニーズを満たさなければならない。
近年、ネット通販の影響を受けて、人気が落ちて閉店に追い込まれる実店舗も多く、従来のやり方で売り上げを伸ばすのが難しくなってきている。そのため、多くの老舗店舗がネットに進出し、ネット通販を始め、オンラインとオフラインを組み合わせた発展を目指すようになった。だが最近は、一部のネット通販大手はその流れに逆行し、実店舗の展開に力を入れ始めた。ネット通販大手の京東はこのほど、今年年末までに、全国で300店舗を超える3C製品をメインとしたオフライン店舗を開く予定だと発表し、すでに北京、上海、深センなどの都市で20店舗余りを開設した。
ネット通販企業は巨大な消費者層を擁しているが、「第二のイノベーション」がもたらすプレッシャーに直面しなければならない。消費の質が上がり続けている現在では、消費者が直面している問題は商品の過剰、品質のばらつき、オリジナリティの欠如だ。特に、老舗店舗がネットに進出することで、ネット通販の価格と販売ルートの面での優位性は消えつつあり、更にオフライン体験面での不備に加え、かつてない激しい競争になることが予想される。消費における難題を解決し、「第二のイノベーション」を行うために、ネット通販企業には更に大きな決断が必要となる。
この意義から言えば、ネット通販企業のオフライン店舗の開設は市場の規律に従う戦略をとっており、その狙いは更に大きい市場空間だ。中国では消費市場の規模が大きいため、ネット通販が一部のシェアを占めていても、実店舗には依然として大きなシェアが残されている。ネット通販企業が実店舗を開くのは、消費者に実際に体験できる商品とサービスを提供できるだけではなく、消費者をオフラインからオンラインに導き、オンライン消費者ユーザーの定着率を向上させることもできる。また、ネット通販企業の大量買い付けを活かすことで、価格面でも消費者により多くの利益を与える。これらはネット通販企業の競争での新たな優位性を形成することに役立つといえる。(編集HQ)
「人民網日本語版」2017年8月22日
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