ネットユーザーからの提案をうけ、微博(ウェイボー)は先週あたりからパソコンとスマホの国際版アプリに標準装備されていたスタンプの中でコードが「クール」となっているタバコを吸う顔のスタンプを削除している。北京市控煙協会は13日、「スマホの中国版アプリからもこのスタンプをすぐに削除して欲しい」とし、微信(Wechat)やQQを運営する騰訊(テンセント)に対しても、同様の措置を講じるよう書面で求めたという。北京晨報が報じた。
北京市控煙協会の張建枢会長は、「タバコは決してクールで格好のいいものではない」と指摘し、「タバコを『クール』と宣伝するのはあまりに不適切。当協会は微博の今回の行動を高く評価している」とした。張会長によると、同協会の職員らが微博にタバコを吸う顔のスタンプがあるのを発見し、すぐに微博と話し合いを行ったという。まず、喫煙は現在、クールでもオシャレでもなければ、人々から羨まれる行為ではないという点が挙げられる。実際、喫煙は一種のニコチン依存症という病気であり、ガンや慢性疾患、生殖機能の低下、発育異常などを引き起こす原因にもなる。そのため、健康を害する喫煙を「クール」と表現するのは明らかに間違っている。また、中国疾病予防抑制センターの調査によると、中国全土の中学生の2割がタバコを吸った経験があり、タバコの若者に対する危害が軽視できない問題となっている。ソーシャルメディアの主なユーザーは若者で、タバコを吸うことを「クール」と表現すれば、タバコを吸うよう若者を示唆してしまうことになりかねない。さらに、北京市は2015年6月1日から、「北京市喫煙抑制条例」を施行し、公共の場での全面的な禁煙を明確に規定し、「無煙社会」構築が社会の共通の認識になっている。そのため、タバコを吸うことを「クール」とするのは、その流れに逆行することになる。
北京市中共中央インターネット安全・情報化指導グループ弁公室は、「中国最大のソーシャルメディアの一つである微博がいち早くタバコを吸う顔のスタンプを撤去したことは、企業の社会的責任を果たすという態度を示すもので、ユーザーの健康に対する関心の表れでもある。当弁公室は微博の措置を高く評価する」とコメントしている。(編集KN)
「人民網日本語版」2017年9月14日
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