長江航運公安局武漢分局陽邏派出所は、9日午前8時56分ごろ、長江天興洲水域付近で女性が河でおぼれているとの通報を受けた。都市快報が伝えた。
数十分にわたる捜索の結果、警察は青山長江大橋付近の長江水域で水面に浮かぶ「黒い点」を見つけた。
船で近づくと、それが水面に仰向けに浮かぶ黒いミニスカートの女性であることが判明。
救出直後の女性は、青白い顔で、震えが止まらなく、半昏睡状態だったという。
女性は、「長江漢陽水域から、約5時間漂流して、力尽きそうだった。あともう少し救助が遅れたら、諦めていたところだった」と話した。
女性は、数時間に及ぶ救命処置をうけ、生命の危険から脱した。
そして意識が戻ると、警察に自分が河に落ちた経緯を話した。
女性は、湖北省孝感市出身の李さん(24)で、現在は漢陽区にある職場でアルバイトとして働いているが、仕事の業績が思わしくないことから、9日早朝4時に河辺にやってきて、柵を乗り越え、自ら河に飛び込んだという。
河に飛び込んでから、長江の激流にもまれているうちに、李さんは飛びこんだ事を後悔し始めた。しかし、泳ぐことができず、助けを求めようにも周りに人はおらず、岸辺に近づくこともできず、なすすべもないまま仰向けで河の流れにのったまま下流へ流されていったのだという。そして辺りが明るくなり始めてから、手を伸ばし、救助を求めた。
長江航運公安局武漢分局陽邏派出所によると、李さんは約40キロメートル流された地点で発見されたという。警察は、「今回のケースでは、河に落ちたものの極めて冷静だったため、泳げないにもかかわらず、無駄な動きをすることなく、手足を使って仰向けのまま水面に浮かんでいたことで、体力が温存され、最終的に救助までの時間を稼ぐことになった」と分析している。
泳げない人が、長江の5つの橋を横切り、約5時間40キロの距離を漂流したことは、奇跡以外の何物でもない。
スイミングトレーナーの舒佳佳さんはこのニュースを見て、「泳げないのにこんな長時間持ちこたえることができたのは、非常にまれなこと」と話し、「豊満な体型だと、脂肪が多く水に浮かびやすい。水上を流されていくというのは、背泳ぎの状態で何の動作も行わないこと。しかし、これほど長時間漂流するには、体のバランスを保ち、体がケイレンを起こさないようにするためにも、手足をできるだけ動かすべき。後ろに向かって手足で水をかく時は、なるべく動きを小さくすること。また、呼吸する時は、ゆっくり息を吐いて、素早く息を吸い込むと良い」とアドバイスしている。(編集TK)
「人民網日本語版」2017年9月14日
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