櫻井規順氏(82)は広大な「偽満皇宮博物院」(旧満州国皇宮)を自力で見学することはできず、職員に支えられ、車椅子で展示品を1つ1つ見ていた。中国新聞社が伝えた。
日本の元国会議員の櫻井氏は16日、長春の偽満皇宮を訪れ、歴史を振り返り、省察した。
櫻井氏は「日中口述歴史文化研究会」訪中講演団の顧問として、日本による中国侵略戦争の歴史の体験者と共に13日から長春でオーラル・ヒストリーの講演活動を繰り返し、さまざまな観点から、日本による中国侵略戦争発動の歴史の真実を復元し、暴露してきた。櫻井氏は1944年、両親とともに「満蒙開拓団」として中国・瀋陽湾甸子に到着し、日本の開拓団が中国の土地を占拠する様を身をもって体験した。
櫻井氏は当時の歴史を振り返り、日本の開拓団は中国の農民に対して最大の罪を犯したと語った。
長春市の偽満皇宮は、日本が中国侵略戦争発動期に中国東北部に仕立て上げた傀儡政権の所在地であり、日本が中国分裂を愚かにももくろんだ歴史を目撃した地だ。
現在、偽満皇宮は中国の愛国主義教育拠点となっている。「本日、中国の多くの生徒がここを見学しているのを見たが、日本にはこうした(警告教育)活動はない」。櫻井氏は「日本は侵略戦争の事実を伝えるこうした場所を建設して、生徒や社会人が知ることができるようにするべきだ」と語る。
櫻井氏は、歴史の事実を伝える活動に注目し続けており、日本国内で日本による中国侵略の史実を語ろうともしている。
見学を終えようとする際、櫻井氏は東北陥落史展示館外壁にかけられた掛け軸に注目。ペンを取ると、そのスローガン「歴史を銘記し、平和を大切にする」を中国語で書き留めた。(編集NA)
「人民網日本語版」2017年9月18日
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