牛肉麺は、台湾地区住民がこよなく愛するグルメの一つだ。本来は庶民的な価格で食べられていた牛肉麺も、今や昔のように親しみのある存在ではなくなった。台湾地区のあるレストランでは、牛肉麺一杯に1万新台湾ドル(約3万7千円)という価格がつけられており、米CNNで「世界で最も高価な牛肉麺」として取り上げられた。台湾「中時電子報」の報道を引用して中国台湾網が伝えた。
1990年創業の「牛爸爸牛肉麺」は、台北市民権東路にある。創業者の王聡源さんは、もともとカナダ華僑で、カナダで20年間必死に働いた後、40歳で台湾地区に戻り、高価格で有名となる牛肉麺の店を開業した。同店では、8種類の牛肉麺が提供されており、最も安いものは「牛爸爸牛肉麺(約480新台湾ドル、1800円)」で、最も高いものは「元首牛肉麺(1万新台湾ドル)」だ。
店主が牛肉麺の高い質を維持しているため、どれだけ価格が高くても、店を訪れる客は減るどころか増える一方となった同店だが、店主はこの時、「店を拡張するのではなく、より狭い店に移転する」という普通とは逆の選択をした。2代目店主の王尹奇さんは、「客が多すぎると、一杯一杯の牛肉麺の味を完璧なものに保ち続けることが難しくなる。我々は量より質にこだわることを選んだ。開業当初はそれほど順調ではなかった。当時、我々の牛肉麺の味は、台湾地区住民の口に合わず、商売はなかなか軌道に乗らなかった。オープンして11日後には、初代店主(父)の共同経営者は経営から手を引いたほどだ」と当時を振り返る。
その後、初代店主の王聡源さんは、世界一素晴らしい牛肉麺の作り出すために、長年にわたり努力を重ねた。牛肉麺に米国産またはオーストラリア産の最高級牛肉を使い、全ての牛肉は3日間漬け込んで冷蔵し、その後決まった形にカットし、完璧な肉の味を生み出している。
一杯1万新台湾ドルの「元首牛肉麺」は、食べたいと思ったらすぐに食べられるわけではない。店主によると、2日前までに予約を入れる必要があるという。(編集KM)
「人民網日本語版」2017年9月18日
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