市場調査会社ストラテジー・アナリティクスが26日に発表したデータによると、米アップル社の「iPhone」(アイフォーン)は2018年に中国市場で衰退期に突入し、その一方で中国ブランドの携帯電話が引き続き伸びたという。「北京商報」が伝えた。
データによると、18年のアップル携帯電話の中国総出荷量は3420万台で、17年の3670万台より22%減少した。このうち18年第4四半期は1090万台で、前年同期の1400万台より22%減少し、アップルの中国での第四半期業績としては17年初頭以降で最低になり、iPhoneの市場シェアも前年同期の11.5%から10.1%に低下した。だがアップル携帯電話の市場シェアは順位としては上昇しており、同期には小米を抜き、小幅に上昇して4位になり、前年の8%から8.4%に上昇した。
アップルの中国市場での様子について、ストラテジーのリンダ・スイ(Linda Sui)ディレクターは、「過去12四半期のうち、8四半期でアップルのiPhoneの中国での業績は低下した。iPhoneの価格がどんどん高くなって、批判されるようになり、今や中国市場から閉め出される可能性のある危険水域に追いやられている」との見方を示す。
iPhoneはこれから中国市場でどうなるのか。市場調査会社ローゼンブラット・セキュリティーズの調査研究によれば、「値下げと中国が春節(旧正月、今年は2月5日)を迎えることから、今後iPhoneXRの売れ行きは好調が予想される」という。同社のアナリストのジュン・チャンさんは、「2月にiPhoneXRの生産量は100万台増加する。だがiPhoneXSは小売チャンネルでの相対的な在庫の多さというリスクに直面しており、今年3月には集荷量が落ち着く可能性があるが、スマートフォン需要の悪化にともない、今年第2四半期と2019年全体の出荷量は予想を下回る」と予想する。
iPhoneが中国市場で販売低下に直面すると、アップルはますます柔軟な価格戦略を採用して消費意欲を喚起しようとした。今月11日には京東のプラットフォームでiPhone8とiPhone8Plusの64ギガモデルが8は600元(1元は約16.3円)値下がりして3999元に、8Plusは800元値下がりして4799元になった。アップル公式サイトの8の通常価格は5099元でそれより1100元安くなり、8Plusは5999元で1200元安くなっている。また先月にはアップル中国公式サイトで新しい買い換えキャンペーンがスタートした。
このような取り組みを進めながらも、アップルは数年ぶりに業績予想を引き下げ、19年第1決算期(暦年18年の第4四半期)の営業収入予想をこれまでの890〜930億ドル(1ドルは約109.4円)から840億ドルに引き下げ、粗利益率も38%に引き下げた。ティム・クック最高経営責任者(CEO)の話によると、「収入が予想を下回ったのは、主に中華圏での業績によるものであり、大きな影響を与えたことの一つにアップルの中国の小売店や販売チャンネルの協力パートナーの客足が低下していることがある」という。
アップルに比べ、中国携帯ブランドは上昇傾向を保った。データをみると、華為(ファーウェイ)は18年第4四半期にスマートフォン3千万台を出荷し、中国市場シェアは28%に上昇し、同23%上昇した。後にはOPPOの年間出荷量8280万台、vivoの7930万台、小米の5千万台が続く。注目されるのは、中国のスマートフォン市場が飽和期に突入し、端末の買い換え周期が長くなったことだ。ストラテジーは、「中国スマートフォン出荷量は17年第4四半期の1億2130万台から18年第4四半期は1億790万台に減り、11%減少した」と指摘する。(編集KS)
「人民網日本語版」2019年1月28日
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