タクシーの配車に宅配便の発送、外食といった普段の生活ですでに習慣となっている様々な消費に対し、春節(旧正月、今年は2月5日)連休中に限り、特別のサービス料が付加されることに気づいた人は少なくないに違いない。人民日報が伝えた。
春節期間中、宅配業務はほぼ休止状態となり、多くの宅配員が年越しのために帰省した。主要な宅配企業はいずれも、「春節期間中も宅配業務は休止しない」としていたが、サービスにかかる時間や宅配料金の調整を避けることはできなかった。
韵達速遞は、「市場の変化にもとづき、顧客の宅配需要に対応するため、弊社は2月3日から9日まで、『春節モード』に切り替える」と発表した。この期間は、宅配サービスのクオリティを保証するため、宅配1件ごとに10元(1元は約16.2円)の特別サービス料が加算され、同時にサービス対象地域や時間についても若干の調整が行われた。
宅配物流コンサルティング網の徐勇・首席顧問は、「宅配業の春節連休中の営業は、一種の当番業務となる。人手が足りないという状況のもと、宅配企業は、価格という手段によって、消費ニーズを調整し、市場の秩序に合わせている。国家郵政局も、春節連休中の配達業務を保障するための部署配置を行う際に、祝祭日期間中の報酬を保障する労働法関連規定を厳格に実行するよう指示を出している」とした。
宅配業務とは対照的に、春節連休中のタクシー業はピークを迎えた。武漢に住む楊宇卿さんは、旧暦大晦日、オプティカルバレー(光谷)から漢口駅までタクシーを利用した。配車タクシーアプリを立ち上げると、プラットフォームには、1回のサービスにつき、距離の違いで6元から9元のサービス料が表示されていた。また、加算されるサービス料は、オンライン予約の運転手に対する補助金に充てられると説明があった。
楊さんは、「年越し時期は運転手も大変だろう。9元の加算料金は、受け入れられる金額だ。ただし、本当に運転手が手にすることができることが前提条件。多くの客にとっては、加算されるサービス料よりも、春節連休中にすぐに車を手配できるかどうか、サービスの質が落ちることはないのか、といったことの方が気になる」とコメントした。
春節連休中、広西チワン族自治区北海市潿洲島には、爽やかな風と暖かい陽光に誘われ、大勢の観光客が詰めかけた。8日昼ごろ、ネットで人気を集めた島の海鮮レストランには、食事に訪れた観光客が長蛇の列を作って待っていた。評判を聞きつけて山東省からはるばるやってきた観光客の徐以峰さんは、メニュー手にするとその表紙に、「春節中は料理1品についき5元のサービス料を加算させていただきます」と書かれているのを見つけた。
徐さんは、「春節は旅行のピークだ。店側が、最初にちゃんと断ることなく、最後に値段を吊り上げることを、多くの人々は最も恐れている。このような明朗会計ならば、ほとんどの人が受け入れるだろう。客がこんなに長い列を作って待っていることが、それを証明している」と話した。
このように多くの人が、春節連休中に明朗会計で料金を上げていることは、その期間も働く人々に対する評価と尊重の現れだと認識していることが見て取れる。(編集KM)
「人民網日本語版」2019年2月12日
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