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親が子供の家に赴き春節過ごす「逆行」現象がトレンドに

人民網日本語版 2019年02月03日10:43

湖南省瀏陽市文家市鎮に住む70代の女性・張清梅さんは1日午後、手作りした正月料理を手に、息子と共に春節(旧正月、今年は2月5日)を過ごすために、広東省広州市に向かう高速鉄道に乗った。張さんが息子の家に行って春節を過ごすのはこれが初めてという。中国新聞社が報じた。

中国の多くの親たちと同様、張さんも春節というと、これまでずっと自宅の台所で忙しく料理を作りながら過ごしてきた。これまでも息子から広州に来て春節を過ごすように勧められても、家のことが気掛かりで、いつも断っていた。しかし今年は特別な理由から広州行きを決めたという。それは、「息子は故郷を離れて約20年も一生懸命働き、昨年新しい家に引っ越した。生活環境も経済的にもよくなったので、今年は絶対に見に行かなきゃ」という思いからだった。

春節を目前に控え、中国では今年も世界最大規模の大移動「春運」(春節期間の帰省・Uターンラッシュに伴う特別輸送体制)がすでに始まっている。移動する大勢の人々の中には、帰省する人々だけでなく、張さんのように子供が住んでいる場所で春節を過ごす人ために移動する人も増えてきている。このように、帰省の流れに「逆行」する人々が増えていることは、一部の中国人の「一家団欒」に対する観念が少しずつ変化していることを反映していると言えよう。

湖南省に住む谷文冬さん(60)は4年連続で夫と共に息子が住む北京に行って春節を過ごしている。「息子夫婦はどちらも一人っ子で、二人目の子供が生まれてからは、嫁の両親と話し合って、北京に一緒に行くことにしている。息子たちが実家に帰ってくるのはとてもたいへんだから」と谷さん。

中国で出稼ぎ労働者を最も多く輩出している省の一つ湖南省からは毎年、1千万人以上が出稼ぎに出ている。中国の交通機関が日に日に便利になり、特に高速鉄道網が整備されるにつれ、子供が住んでいる場所に行って春節を過ごすという人もますます増えている。

中国の旅行サイト・携程などの統計によると、今年は大移動の流れに「逆行」する現象が特に際立っている。人気の目的地は上海、北京、広州、深センなどで、春節一週間前のそれら都市に向かう飛行機のチケットの予約数は前年比40%増以上となっている。

中国鉄路総公司の李文新・副総経理は、「春節前後に鉄道利用者が非常に多くなる方向とは逆行する旅客の数が毎年約9%のペースで増加している。鉄路当局は、そのような『逆行』が新たなトレンドになることを望み、喜んでそれを見ている。また、毎年あまり人気とはならない一部の方向へ向かう列車のチケットは割引になっており、家族と一緒に春節を過ごしたい人の助けになるだろう」と語っている。(編集KN)

「人民網日本語版」2019年2月3日

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