極地観測船「雪竜号」は北京時間4日午前3時28分、中国第35次南極科学観測隊員を乗せ、東経107度01分から赤道を通過し北半球に戻った。新華社が伝えた。
雪竜号は昨年11月2日に上海を出港し南極観測に向かい、今年2月14日に中山基地付近の海域から帰国の途についた。今回の観測期間中、観測隊は南極の極寒の自然環境とさまざまな問題を克服し、雪竜号が氷山に衝突するというアクシデントに積極的に対応し、一連の重大な科学観測の進展と成果を上げている。
大洋科学観測の面においては、科学観測隊は初めて南大洋偏西風帯の重要海域で、中国が独自に開発した海洋環境観測ブイを投入した。ロス海では初めて中国が独自に開発した極地水中ロボットを投入した。アムンゼン海の東部では初めて多学科総合調査を実施した。
航空科学観測の面においては、固定翼機「雪鷹601」が南極東部の重要エリアにおける科学観測飛行に成功した。
観測基地の面においては、中国の南極における初の雪下プロジェクトが泰山基地で完成し、内陸部観測のサポート能力に新たな進展があった。中国初の極地中高層大気レーザーレーダーが中山基地に設置され、稼働開始した。中国が独自に開発した極地氷床・氷下基岩掘削装置が初めて南極で使用された。
昨年11月の出発から赤道通過まで、雪竜号の航行距離は累計2万8500カイリにのぼる。計画によると、雪竜号は今月12日に上海の中国極地観測国内基地埠頭に停泊することになっている。(編集YF)
「人民網日本語版」2019年3月6日