
王旭東氏
ここ20年ほどの間、王氏は世界文化遺産である莫高窟に対する保護が、緊急保護から、予防のための保護へと変化する過程を見守ってきた。そして、苦労の伴う取り組みが実り、「デジタル敦煌」が立ち上げられ、多くの一般人がサイトで莫高窟の立体映像を見ることができるようになるまで発展し、敦煌文化の国際協力の分野では、「受動的な参加」から、今では国際学術会議において「主導的発言権」を持つようにまでなることを経験してきた。
敦煌研究院は現在、150の洞窟のデジタル化情報を採集し、「デジタル敦煌」のサイトで無料で30の洞窟の3D立体映像を見ることができる。その画像は高画質で、実際に洞窟に行って、懐中電灯をたよりに見るよりも、ずっとはっきりと見ることができるほどだ。
ここ数年、故宮などの博物館の文化クリエイティブグッズが大人気となっている。王氏は、莫高窟の価値と故宮の価値は異なり、故宮で成功したことを、そのまま敦煌にコピーすることはできないが、その経験は参考になるとの見方を示している。
故宮は今年、元宵節(旧暦1月15日、今年は2月19日)を祝う灯会イベント「紫禁城の上元の夜」を初めて開催し、大きな話題を呼んだ。敦煌も今年、夜間に莫高窟を見学するイベントを実施する計画だ。敦煌研究院は2018年にも、研修旅行団体を対象に、夜間の莫高窟を見学する活動を計画し、好評を博した。今年4月中旬から5月上旬まで、敦煌研究院は、一般の観光客を対象に夜間の莫高窟を見学する一連のイベントを実施する。
その他、敦煌研究院もネットで話題になる一連の取り組みを行ってきた。例えば、騰訊(テンセント)の大ヒットスマホゲーム「王者栄耀」と提携し、敦煌の要素を盛り込んだゲームのキャラクターデザインを作成し、多くの若者が敦煌について知る機会を作った。敦煌のデジタル供養人のH5も微信(WeChat)のモーメンツの話題をさらった。王氏は以前、「文化財に息を吹き込むための基本は保護で、研究がその中心。そして、その目的は伝承、発揚だ。文化財を展示するだけで息を吹き込むことができるわけではない。まず、学者がその深みあるコンテンツを研究し、文化財の背後にある人文の精神、価値観などを掘り起こし、一般の人々が受け入れることができ、今の時代にマッチした文化作品、製品を作り出す必要がある。そして、息が吹き込まれたなら、インターネットなどを活用して、一般の人々のもとに届くようにしなければならない」と語ったことがある。
2020年、故宮博物院は、18年間続いていた古代建築物の補修工事や8年間続いていた平安故宮の建設プロジェクトが完成するという節目の年を迎えることになり、故宮は一層ベストな状態になる。2020年に紫禁城の創建600周年を迎えるものの、単氏は、大型の記念イベントを開催するのではなく、さらに多くのエリアを一般公開し、ベストの状態の故宮を見学してもらい、多くの人がその美しさを堪能できるようにする計画という。今後、故宮博物院が新院長の指導の下、どんなサプライズを提供してくれるのか、人々は期待を高めている。(編集KN)
「人民網日本語版」2019年4月10日
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