中国で「スーパー耐性菌」感染者18人確認 

専門家「健康な人はパニックに陥る必要なし」

人民網日本語版 2019年04月11日15:15

致死率が60%を上回り、感染者の約50%が90日以内に死亡するカンジダ・アウリスという名前の「スーパー耐性菌」への感染が、米国の各地で突如拡大しており、587人が確定診断された。中国でもすでに18人の感染者が確認されている。

専門家は、「一般の人は心配しすぎる必要はない。『スーパー耐性菌』の感染は、おもに病院内部、とくにICUで感染する可能性が高い。免疫不全の人は感染する恐れがあるが、ほとんどの感染者は、現有の抗生物質での治療が有効だ。また、健康な人がカンジダ・アウリスに感染することはまずない」と説明している。

しかし、この専門家は、「現在、世界での感染者数は確かに増加傾向にあり、パンデミックのレベルと言える。パンデミックが起きたということは、人間のライフスタイルや医療スタイルと関係があるかもしれない」と注意喚起も行っている。

カンジダ・アウリスは、2009年に日本で最初に発見され、その後世界全体に急速に広まった。

米疾病対策センター(CDC)公式サイトの統計データによると、現在、カンジダ・アウリスへの感染例は、中国・日本・米国・カナダ・英国・フランス・スペイン・インドなど世界30以上の国家・地域で確認されている。

このカンジダ・アウリスが「スーパー耐性菌」と呼ばれる所以は、抗生物質への耐性が極めて高く、血液感染後の致死率が高く、かつ、環境での生存時間が長いことによるためだ。

ここ10年間、研究は進められては来たが、カンジダ・アウリスの発生由来については、まだはっきりとわかっておらず、カンジダ・アウリスの病原性や耐性の形成およびスピード進化を遂げる性質に関する国内外の研究者の認識は、現段階では限りがある。

〇中国の感染者18人のほとんどがICUで感染

カンジダ・アウリスの研究を長期間続けてきた専門家は、「中国では累計18人の感染者が確認されており、北京が3人、瀋陽が15人だ。彼らのほとんどが、医療機関のICU(集中治療室)で感染している。一般の人々は、決してパニックに陥る必要はない。免疫不全の人が影響を受ける恐れがあるだけで、健康な人がカンジダ・アウリスに感染する可能性はほぼ無い」との見方を示した。

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