湖北省の後河国家級自然保護区でこのほど、中国特有の絶滅危惧植物「長果安息香」が発見された。説明によると、この種は後河保護区で初めて発見されたもので、個体群の生育状況が良好で、規模が大きい。新華網が伝えた。
長果安息香の別名は「長果秤錘樹」で、中国特有の貴重な観賞用樹木で、植物の「生きた化石」と呼ばれる。この植物は生存環境に非常に敏感で、木材の強度が低い。多くが谷間にあり、洪水で倒されやすく、実が少ない。実は硬く、種子の発芽率が低く、かつ1年の休眠期が必要だ。そのため野外での個体群は極めて少なく、第1陣国家重点保護野生植物及び国家極小個体群保護対象に選ばれた。現在すでに絶滅危惧の状態となっている。
この絶滅危惧植物個体群は、中国科学院武漢植物園の江明喜教授率いる科学研究チームと、後河保護区の職員が資源調査中に偶然発見したものだ。長果安息香の分布の法則と生育の習性に従い、十数年前より専門家が保護区内にこの絶滅危惧種が分布している可能性を推測していたが、これまで見つかっていなかった。
江氏は「初期段階の試算によると、今回発見された保護区百溪河片区にある長果安息香は約16本(群がり)で、約3ヘクタール内に集中的に分布している。うち最大のものの木の幹の直径は44センチで、規模が大きい」と話した。(編集YF)
「人民網日本語版」2019年4月23日