南京郵電大学は27日、「宅配便学院」を正式に開設し、「宅配便人材」を育成する中国初の専門学院となった。新華社が伝えた。
宅配便学院は蘇寧物流と南京郵電大学現代郵政学院が共同開設。「効果的なコミュニケーションとプレッシャー処理」「宅配便末端安全管理強化の道」などの専門カリキュラムが設けられている。「われわれは郵政宅配便育成センターも設け、これを基礎に社会的サービス・プラットフォームを築くべく力を入れていく」と、南京郵電大学現代郵政学院の孫知信院長は説明する。
宅配便学院は何も突然思いついたように開設されたわけではない。「宅配便配達員洞察報告2018」によると、中国の宅配便配達員は2016年から2018年までに50%増加し、すでに300万人に達している。「宅配便業界に入る若者が増えているが、配達員の流動率は依然高止まりしている。キャリア計画や社会的な職業アイデンティティーの欠如が、この問題の主たる原因だ」と江蘇省郵政管理局の蒋波副局長は語る。
「外部の多くの人は配達員は実質的価値の高くない職業だろうと考えている。いわゆるプロは、宅配業も同様で、良い宅配員であるには心理学や言語学なども習得する必要があるという点を心得ている」。江蘇省宅配便協会の孫安寧会長は「職業に優劣はない。むやみに自分を卑下しては決してならない。自らの努力を通じて、学習を強化し、この業界に対する評価を高め、業界全体がより良い方向へ発展していく後押しをしよう」と配達員らを激励する。
配達員を力づけることの意義は、いくつかカリキュラムをこなすだけの簡単なことでは決してない。蘇寧物流集団の徐偉副総裁は「今後、蘇寧は企業と大学の連携という強みを十分に発揮して、産学研を結合し、質の高い応用技術型人材を育成し、宅配便人材の専門能力を共同で整備し、業界をエネルギッシュにする」と語る。(編集NA)
「人民網日本語版」2019年8月28日