中国人民銀行(中央銀行)は8月30日に、2019年版第5版人民元の50元(1元は約14.8円)紙幣、20元紙幣、10元紙幣、1元紙幣、そして1元硬貨、5角硬貨、1角硬貨を発行する。
中国人民銀行は、「新版人民元の発行は、流通する現金のバージョンが変わっただけ。新版人民元が旧版人民元に取って代わるというだけのことで、現金の流通量が変わることはないので、デフレを招くことなどはあり得ない」と説明している。
中国では今、キャッシュレス決済が普及しているが、新版人民元を発行する必要があるのだろうか?
それについて、中国人民銀行は、「キャッシュレス決済が急速に発展するにつれて、中国の現金使用率は少し低下している。しかし、歴史的原因や消費者の習慣、僻地、特殊なグループの需要などの要素の影響から、現金はこれからもかなりの期間にわたって中国の重要な決済ツールとなるだろう」との見方を示した。
第5版人民元に5元紙幣がないのはなぜだろう?
中国人民銀行は、「当行は現在、2019年版第5版人民元の50元紙幣、20元紙幣、10元紙幣、1元紙幣、そして1元硬貨、5角硬貨、1角硬貨を発行すると同時に、5元紙幣のバージョンアップの計画も進めている。当行は近年、偽造防止能力や流通の寿命を向上させるために、紙幣の印刷新技術の研究開発に力を入れて取り組んでいる。現在、額面金額が小さく、流通量が比較的少ない5元紙幣を選んで、関連の新技術の応用研究を実施しており、それは別の機会に発行されることになる」と説明している。(編集KN)