秋吉楓さん:ヒトを繋いだ2年間

人民網日本語版 2019年09月10日16:31

2019MTA音楽祭

長年にわたり、中国ではごく普通の、愛らしい日本の若者たちが常に活躍してきた。彼らは自身の知識と熱意を中国の地に捧げてきた。彼らの中には社会人になったばかりの若者もおり、中国語もほとんど話せないものの、努力と楽観的な姿勢で、異国の地で人としての価値を実現させようとしている。日本国際協力機構(JICA)が中国に派遣するボランティアたち、それがこうした若者たちだ。ボランティアたちは通常、1~2年間中国に滞在し、そのほとんどが条件的にも厳しい遠隔地や貧困地域へと派遣され、そこで教育や医療といった業務に従事し、現地の人々と一緒に生活する。人民網日本語版では「中国の日本人ボランティア」コンテンツにおいて、こうした日本人ボランティアたちが中国で経験したエピソードや思いを紹介する。

今回は、環境教育協力隊の秋吉楓さんが中国で2年間にわたって青年協力隊員として活動したさまざまな経験と感想を紹介する。秋吉さんは配属先に着任した当初は自分が何をすべきなのか分からず、落ち込んで悩んだという。しかし、協力隊員としての活動を進めるうちに、秋吉さんは次第に自信をつけ、自分は専門的な技術や知識は足りないけれど、「中国と日本との架け橋」になれるということに気付き、人を繋ぐことで、日本のノウハウを中国に伝えることができた。

MTA音楽祭でのコアスタッフ会議

コアスタッフ研修@北京

2年前、環境教育隊員というのは周囲の学校やコミュニティでごみ分別や堆肥作りのワークショップを開催“すべき”と思い込んで中国に赴任した。しかし、いざ配属先に着任すると配属先のレベルは非常に高く、環境分野のエキスパートでもない私に一体何ができるのか、自分は一体何をすべきなのかわからなくなり落ち込んで悩んだ。中国最古の環境NGOである配属先は「ワークショップを開催する講師」を育成するほどのレベルだった。

悩んでいても何も進まないため、まずは同僚とのコミュニケーションや配属先の事業内容を勉強することに徹することにした。すると、この老舗NGOで環境教育初心者の私に出来ることは“日本との架け橋”になることだと気づいた。それから、日本の経験、技術、知識が必要とされる部分はないか、同じような活動をしている日本の組織と繋げられないか、と自分の活動場所探しが始まった。

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