中国科学院南海海洋研究所が11日に明らかにしたところによると、同研究所がリード役を務める海底電磁探査実験がこのほど、南中国海北部珠江口盆地大陸棚(洋陸過渡帯)北部海盆で完了した。今回の探査断面側線の長さは300キロを超え、最大投入水深は4000メートルに迫り、中国で現在最も深い二次元海底電磁探査となった。科技日報が伝えた。
実験回首席科学者及びIODP 367回首席科学者の孫珍研究員は取材に対し、「今回の海底電磁探査実験は、南中国海の陸・海転換の岩石圏薄化の特徴、及びマグマ活動のプロセスについての研究を深めるため行われた」と説明した。
実験回執行首席の邱寧副研究員は「断面海底以下の電気的構造を取得するため、大洋掘削メイン断面に30の実験ポイントを相次いで投入した。水深は200−4000メートル。今回の航行は42日続いた。その途中で台風9・10号に見舞われたが、科学調査機関と科学調査隊員全体は困難を乗り越えゴールを目指し、貴重な調査資料を取得した」と述べた。
言及すべきは、今回の航行で採用されたのが、中国で独自開発された海底電磁探査計器であったことだ。実験の成功は、海底電磁探査計器の性能を高める貴重な経験とデータを提供した。
今回の探査は、自然資源部(省)中国地質調査局広州海洋地質調査局、中国石油集団東方地球物理公司、中国地質大学(北京)など複数の機関によって行われた。中国で現在まで調査期間が最長、観測深度が最大、観測断面が最長の海底電磁実験となった。(編集YF)
「人民網日本語版」2019年9月12日