揚州大学江都実践基地で27日、幅8メートル、奥行き2.5メートルのガラス張りの部屋を目にした。これは普段目にするような一般的なキャンピングカーではなく、底部にタイヤを取り付けるだけでけん引し移動できる太陽光スマート乾燥室だ。科技日報が伝えた。
揚州大学機械工程学院の張剣峰教授によると、この乾燥室はハード面で大胆かつ巧妙な設計を採用した。科学研究チームは保温性能の高い真空フロートガラスを使った両面から光を通す太陽光乾燥室を作った。さらに貫流ファン、遠心送風機を熱収集及び空気対流乾燥の動力源とした。太陽光の利用効率を大幅に高め、単位あたり太陽光利用面積の製造コストを引き下げた。
同時に乾燥室の正面に、太陽光の反射に用いる格納式・拡張式反射板を取り付けた。うち設備の自動適応格納システムが液圧装置と連携し、天気や昼夜に応じて反射板を自由に出し入れできるようにした。この設計により乾燥室の保温効率と太陽光吸収の機動性を効果的に高め、設備の輸送と使用を便利にした。
また太陽光の不安定性を考慮し、科学研究チームは農作物の茎の粒というクリーンな再生可能バイオマスを乾燥室の補助エネルギーとして採用した。複数のエネルギーによる相互補完、省エネ・環境保護の理念を実践し、乾燥室が天気の移り変わりや昼夜の変化の影響を受けないよう、24時間連続で稼働できるようにした。
筆者の調べによると、この乾燥室のスマートなところは、主に搭載されているマルチセンサー融合のスマート化温湿度調整システムにある。同システムは複数のセンサー、水分濃度計、データ収集カード、コンピュータ、制御回路などからなる。オンライン観測を行い、設備内の各種信号を各情報データに変換し、高精度リアルタイムモデル分類システムと連携し処理を行う。データバンク内に保存されている情報と照合し、分析結果を加熱に反映する。乾燥室内の気温、湿度、光、空気中の成分を終始最良の状態にする。こうすることで乾燥室は高効率・省エネ状態で稼働し、さらに最大飽和湿度による水分排出を保証し、乾燥のエネルギー消費を最大限に抑えることができる。また乾燥の温度を自由に調節することで、果物・野菜の乾燥の質を保証し、商品の質を大幅に高めており、設備と農業技術の革新的な結合を真に体現している。(編集YF)
「人民網日本語版」2019年8月28日