写真:ホットドリンクケースは外から加熱してドリンクの温度を45-65度前後に保つことができる。(撮影・袁芸) |
新たな寒気が襲来し、北京の各地は冬の気配が次第に濃くなってきた。天候の激しい変化につれて、消費市場も季節に合わせて品揃えの調整を始めた。市場を見渡すと、便利蜂、セブンイレブン、ファミリーマートなどのコンビニエンスストアがそろってホットドリンク商品を打ち出し、特に便利蜂は大々的に推し進めて、販売促進をスタートしてからの1週間、一日あたり販売量は10%のペースで増加を続けている。「北京青年報」が伝えた。
▽冬はオフシーズンではない ホットドリンクが業績の成長源に
これまでは飲料企業の通年の販売体制を決定するのは夏の販売量であり、「冬はオフシーズン」が業界の常識だった。しかし消費市場が高度化を続けていることから、一部のトップ飲料メーカーは中国の伝統的養生理念を参考にしてさまざまなホットドリンクを打ち出し、急速に発展するコンビニルートを通じて市場を開拓することに成功した。こうしてホットドリンクは飲料市場においてますます重要な業績の成長源となっている。
寒気の訪れにともない、北京のファミマではホットドリンクの売れ行きが著しく増加している。ホットドリンクには自分で抽出するコンビニコーヒー(カウンターコーヒー)のほか、缶コーヒー、茶系ドリンク、ココナツミルクなどがあり、スターバックスの専用ケースを置く店もある。北京ファミマの責任者の説明によると、「先週から気温が下がり、北京のファミマではホットドリンクの前年同期比売り上げが35%増加し、この勢いは今後も続く見込み」という。セブンのホットドリンクケースはコールドとホットが切り替えられるようになっているが、現在はすべてのケースにホットドリンクが並び、ヨーグルト、液体ミルクなど要冷蔵の乳製品の陳列スペースは縮小された。セブンの関係責任者は、「ホットドリンクとホットスナックの全体の販売量が大幅に増加し、セブン北京は大型のホットドリンクケースでホットドリンクを販売し、現在は約40種類の商品をそろえる。北京地区の280数店舗の一日あたりホットドリンク売上高の平均は約500元(約7700円)になる」と述べた。
便利蜂の関係者は、「ホットドリンクケースは外側から加熱して、ドリンクの温度を45-65度に保つ一方で、ドリンクの状態や栄養成分が変化することはない」と説明した。
▽季節に合わせて品揃えを調整
セブンは温められる麺類や弁当類を販売し、消費者は店にある電子レンジで温めて食べることができる。サンドイッチも今では加熱して食べる「秋冬商品」になった。セブンの関係責任者は、「夏のサンドイッチは一般的に言って温めはおすすめしない。具材のレタスなどの野菜が熱を加えるとおいしくなくなるからだ。温める商品と温めないサンドイッチがあるのは、中の具材が違うからだ。気温の低下にともない、より多くの温められる食品が続々と市場に登場し、冷たい麺は売り場が縮小し、温められる各種の和え麺が売り上げを伸ばすだろう」と述べた。
業界関係者は、「コンビニは毎年の春夏と秋冬の2シーズンに、店舗全体の品揃えを大幅に調整し、調整の原則は季節に合わせること、売り上げに大きく貢献する商品を入り口や1番目の通路や棚の端などの特等席に置き、季節外れの商品は目立たない場所に置くことだ。天候の変化に対応しながら小売高を全面的に引き上げるのは、今やコンビニの業態管理者の必修科目だ」と述べた。(編集KS)
「人民網日本語版」2019年10月15日